自分でできるコウモリ対策と駆除方法（違法にならない方法）

コウモリが住みついてしまうと、フンや臭い、騒音の被害に悩まされることが多くなります。

しかし、市役所では駆除の対応をしてもらえないため、自分で何とかしたいと考える人もいるでしょう。

ただし、コウモリは法律で保護されているため、駆除といっても捕獲や殺傷は許されていません。ここでは、違法にならないコウモリ対策と、自力でできる駆除方法について紹介します。

自力で駆除するときの注意点

コウモリを自分で駆除しようとする際に、気をつけなければならないことがあります。それは、コウモリの捕獲や殺傷が禁止されていることです。

日本では「鳥獣保護法」という法律があり、これによりコウモリは保護対象とされています。

したがって、許可なく捕まえたり、殺したりすることは違法行為にあたります。違反した場合、罰則が科せられることもあるため注意が必要です。

では、どうすればいいのでしょうか？

違法にならない方法として、「追い出す」という駆除方法があります。コウモリは基本的に夜行性で、昼間は身を潜めています。

夕方以降に活動を始めるため、その時間帯を利用して追い出すことが効果的です。

また、コウモリが住みついている家には必ず侵入口があります。そのままにしておくと、いくら追い出しても戻ってきてしまうため、根本的な対策として侵入口を塞ぐことが重要です。

おすすめのコウモリ駆除方法

コウモリを追い出し、再侵入を防ぐための具体的な方法を紹介します。

コウモリの侵入経路を特定する

まずは、コウモリがどこから出入りしているのかを確認しましょう。

コウモリは体が小さく、わずか2cmほどの隙間があれば侵入できます。特に、屋根裏や換気口、エアコンのダクト周辺などが侵入経路になりやすいため、重点的にチェックしてみてください。

侵入経路を特定するためのポイントは以下のとおりです。

• フンが落ちている場所を探す（乾燥した黒っぽいフンが特徴）
• 夜になるとどこから飛び立つか観察する
• 鳴き声が聞こえる場所を確認する

これらのサインをもとに、コウモリが住みついている場所と侵入口を特定しましょう。

忌避剤を使う

コウモリを追い出すためには、忌避剤を活用するのが効果的です。市販されている忌避剤には、いくつかの種類があります。

• スプレータイプ
  即効性があり、コウモリが嫌がる成分（ハッカやカプサイシンなど）が含まれています。ただし、効果は一時的なものが多いため、定期的な散布が必要です。

• ジェルタイプ
  長期間効果が持続するため、再侵入を防ぐのに適しています。侵入口やコウモリが止まりそうな場所に塗ることで、コウモリを寄せつけにくくします。

• 燻煙剤
  屋内のコウモリを一斉に追い出すのに向いています。煙が広がるため、広範囲に効果を発揮します。ただし、使用後はしっかりと換気をしましょう。

• 超音波装置
  人には聞こえない高周波の音を発生させ、コウモリを寄せつけないようにします。習慣化させることで、コウモリの侵入を防ぐことができます。ただし、長期間使用しているとコウモリが慣れてしまうこともあるため、他の対策と併用するとよいでしょう。

侵入防止対策をする

コウモリを追い出しただけでは、また戻ってくる可能性があります。そこで、再侵入を防ぐために、侵入口をしっかりと塞ぐことが重要です。

侵入口をふさぐ方法として、次のようなものがあります。

• 金網や防虫ネットを設置する
  エアコンの排気口や通気口などに細かい金網を設置すると、コウモリの侵入を防ぐことができます。目の粗い網ではすり抜けてしまうため、しっかりと細かいものを選びましょう。

• シーリング材を使って隙間を埋める
  壁のひび割れや屋根の隙間などは、コウモリの侵入口になりやすい部分です。パテやシーリング材を使って塞ぐことで、侵入を防ぐことができます。

• ダクトや配管の隙間をチェックする
  エアコンのホース周辺などに隙間がある場合は、専用のカバーやネットを使用して塞ぎましょう。

まとめ

コウモリの駆除は、捕獲や殺傷が禁止されているため、適切な方法で追い出すことが大切です。まずはコウモリが出入りしている場所を特定し、忌避剤を使って追い出した後、侵入経路を塞ぐことで再発を防ぎましょう。

自力での対策が難しい場合や、被害が大きくなってしまった場合は、専門の駆除業者に相談することも検討してみてください。放置すると被害が広がる可能性があるため、早めの対策をおすすめします。

コウモリ駆除業者を利用するメリットと選び方

コウモリが家に住みついてしまうと、夜間の騒音やフンによる汚れ、異臭などの被害が発生します。自分で駆除を試みることもできますが、追い出してもすぐに戻ってきたり、フンの清掃が不十分で衛生的な問題が残ることもあります。

そのため、確実にコウモリを駆除し、再発を防ぐためには、プロの業者に依頼するのが最も安心な方法です。

ここでは、コウモリ駆除業者を利用するメリットと、信頼できる業者の選び方について解説します。

プロに依頼するメリット

自分でコウモリを追い出すことは不可能ではありませんが、完全に解決するのは難しいのが現実です。プロの駆除業者に依頼すると、次のようなメリットがあります。

再発しにくい

自力で追い出しても、侵入口を完全に塞がなければ、再びコウモリが戻ってきてしまいます。

駆除業者は、コウモリが侵入する小さな隙間まで丁寧にチェックし、適切な方法で封鎖するため、再発のリスクを大幅に減らすことができます。

法律を守った適切な方法で駆除できる

コウモリは鳥獣保護法で保護されているため、許可なく捕獲したり、殺傷したりすることは違法です。専門業者は法律を遵守しながら、コウモリを無害な方法で追い出し、適切な駆除を行います。

フンや尿の清掃・消毒まで対応

コウモリのフンには、カビや病原菌が含まれていることがあり、放置すると健康被害のリスクがあります。

業者に依頼すれば、フンの清掃や除菌作業まで行ってくれるため、安全な環境を取り戻せます。

高所作業も安全に実施

屋根裏や軒下など、コウモリが住みつく場所は高所にあることが多いです。無理に自分で作業をすると、転落などの事故につながる可能性があります。

専門業者は適切な装備を持っているため、安全に駆除を行うことができます。

コウモリ駆除業者の選び方（チェックポイント）

業者を選ぶ際には、信頼できる業者を見極めることが重要です。料金やサービス内容には業者ごとに違いがあるため、以下のポイントをチェックしながら選ぶとよいでしょう。

無料見積もりがあるか？

優良な業者であれば、事前に現地調査を行い、無料で見積もりを提供してくれることが一般的です。

見積もりの時点で料金が発生する業者は、あとで高額な費用を請求される可能性があるため、注意が必要です。費用や作業内容を明確に提示してくれる業者を選びましょう。

再発防止保証があるか？

コウモリ駆除は、一度追い出せば終わりではありません。再発を防ぐためには、侵入口の封鎖が重要になります。

信頼できる業者は、駆除後の再発防止策をしっかりと行い、保証をつけていることが多いです。最低でも1年以上の保証がある業者を選ぶと、万が一再発した際にも安心です。

口コミ・実績が豊富か？

業者を選ぶ際には、実績が豊富であるかどうかを確認しましょう。

口コミや評判をチェックし、実際に利用した人の感想を参考にするのもおすすめです。「対応が丁寧」「見積もりが明確だった」など、ポジティブな口コミが多い業者を選ぶと、安心して依頼できます。

また、実績のある業者であれば、さまざまなケースに対応できるノウハウを持っているため、スムーズに駆除作業を進めてくれるでしょう。

考察

コウモリ駆除は、自力で試みることもできますが、完全に解決するのは難しい場合が多いです。確実に駆除し、再発を防ぐためには、専門の駆除業者に依頼するのが最善の方法です。

業者を選ぶ際には、無料見積もりがあるか、再発防止保証がついているか、実績や口コミが豊富かなどをチェックすることで、信頼できる業者を見つけることができます。

コウモリ被害が深刻になる前に、早めに対策を講じ、安心して暮らせる環境を取り戻しましょう。

コウモリ駆除に補助金・助成金はある？

コウモリの被害に悩んでいる方の中には、「駆除にかかる費用を少しでも抑えたい」と考える人も多いでしょう。

特に、業者に依頼すると費用がかかるため、補助金や助成金の有無を気にするのは自然なことです。しかし、コウモリ駆除に特化した補助金や助成金は基本的に存在しません。

とはいえ、一部の自治体では「害獣駆除助成金」として補助金を提供しているケースがあります。ここでは、補助金の有無について詳しく解説し、利用できる可能性がある助成制度について紹介します。

コウモリ駆除専用の補助金・助成金は基本的にない

日本では、イノシシやシカ、ハクビシンなど、農作物や生態系に大きな影響を与える害獣に対して、自治体が駆除の補助金を出していることがあります。

しかし、コウモリは農業被害を直接もたらすわけではなく、個人の住宅に被害が出ることがほとんどです。そのため、コウモリ駆除専用の補助金や助成金は、全国的に見てもほとんどありません。

また、鳥獣保護法によってコウモリは保護されており、捕獲や殺傷が制限されているため、自治体としても積極的な駆除支援は行いにくいのが現状です。

一部自治体では「害獣駆除助成金」の対象になることも

自治体によっては、「害獣駆除助成金」という形で、特定の害獣の駆除費用を一部補助している場合があります。

たとえば、農作物や建物に被害を与える動物（アライグマやハクビシンなど）の駆除に補助金が出る地域では、コウモリも対象に含まれる可能性があります。

ただし、助成の条件や対象となる動物の種類は自治体ごとに異なるため、必ずしもコウモリが含まれるとは限りません。

実際に助成金が利用できるかどうかは、住んでいる自治体の公式サイトや窓口で確認するのが確実です。

ポイント

コウモリ駆除に特化した補助金は基本的にありませんが、一部の自治体では害獣駆除助成金の対象になることがあります。

費用の負担を軽減したい場合は、まず「害獣駆除 補助金」や「害獣駆除 助成金」といったキーワードで、自治体の公式サイトを検索してみましょう。

また、直接市役所や役場に問い合わせることで、最新の助成制度について詳しい情報を得ることができます。

まとめ & よくある質問（FAQ）

コウモリが家に住みつくと、フンや騒音などの被害に悩まされることになります。

市役所で対応してもらえるのか、自分で駆除できるのか、業者に依頼するとどのくらい費用がかかるのかなど、気になる点が多いでしょう。

この記事では、コウモリ駆除に関する基本的な知識や、市役所の対応、自分でできる対策、業者選びについて詳しく解説してきました。

ここでは、よくある質問に答える形で、コウモリ駆除に関する疑問をまとめました。ぜひ参考にしてください。

コウモリ駆除は市役所でやってもらえますか？

基本的に、市役所でコウモリ駆除をしてもらうことはできません。

これは、コウモリが鳥獣保護法によって保護されているため、自治体が駆除を行うには特別な許可が必要になるからです。そのため、自治体の職員が直接駆除を行うことはほとんどありません。

ただし、市役所に相談することで、コウモリ被害に関するアドバイスを受けることができたり、専門の駆除業者を紹介してもらえる場合があります。

また、一部の自治体では、公道に落ちたコウモリの死骸回収を行っているところもあります。まずは、住んでいる自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。

自分でコウモリを駆除しても大丈夫？

コウモリは鳥獣保護法の対象であり、許可なく捕獲したり殺傷したりすることは違法になります。そのため、駆除といっても、捕まえて処分するのではなく、「追い出す」という方法をとる必要があります。

自分でできる対策としては、コウモリが嫌がる忌避剤（スプレーやジェル、超音波装置など）を使う方法があります。

また、コウモリが侵入してくる隙間をネットやシーリング材で塞ぐことも重要です。こうした対策をしっかり行えば、市役所の対応を待つことなく、自力でコウモリの侵入を防ぐことができます。

ただし、高所での作業が必要な場合や、フンの清掃・消毒が必要な場合は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。

自分で対応するには限界があるため、安全を確保しながら駆除を進めましょう。

駆除費用の相場は？

業者にコウモリ駆除を依頼する場合、費用は作業内容や被害の範囲によって異なりますが、一般的な相場は2万円～10万円程度です。

コウモリの侵入経路が多かったり、屋根裏全体に住みついていたりすると、費用が高くなることがあります。

具体的な料金は、以下のような作業内容によって変わります。

• コウモリの追い出し作業（2万円～5万円）
• フンの清掃・消毒（3万円～7万円）
• 侵入口の封鎖作業（5万円～10万円）
• 防除・再発防止措置（2万円～5万円）

費用を抑えたい場合は、複数の業者から見積もりを取り、比較することが大切です。また、自治体によっては害獣駆除の助成金制度を利用できる可能性もあるため、一度市役所に問い合わせてみるとよいでしょう。

総括

コウモリは、市役所に駆除を依頼することはできませんが、相談や業者の紹介をしてもらえることがあります。

自分で駆除をする場合は、法律を守りつつ、忌避剤を使ったり、侵入口を塞ぐなどの対策を行いましょう。ただし、自力での対応が難しい場合は、無理をせず専門業者に依頼することが最も確実な方法です。

業者に依頼する場合は、費用の相場を理解し、適切な業者を選ぶことが重要です。コウモリ被害は放置すると被害が拡大することもあるため、早めの対策をおすすめします。