テンハクビシンとは?イタチとの違いや駆除対策を徹底解説!

テンハクビシン

夜中に天井からバタバタと音が聞こえたり、庭に見慣れない動物が現れたりしたことはありませんか?

「もしかしてイタチ?」と思ってよく見ると、少し違う気がする…そんな経験をしたことがある人もいるかもしれません。

実は、日本にはテンやハクビシンというイタチに似た動物が生息しており、それぞれに異なる特徴があります。

これらの動物は見た目が似ているため、一見すると区別が難しいですが、生態や行動パターンを知ることで、簡単に見分けることができます。

また、テンやハクビシンが家に侵入すると、糞尿による悪臭や天井裏の破損といった被害が発生することもあります。

特に、夜中に大きな音を立てて走り回ることが多いため、安眠を妨げられて困る人も多いでしょう。

この記事では、テンハクビシンの特徴やイタチとの違い、さらに被害を防ぐための駆除対策について詳しく解説します。

もし家の周りでテンやハクビシンらしき動物を見かけた場合、どのように対応すればよいのか、ぜひ参考にしてください。

記事のポイント
テンとハクビシンの見分け方が分かる。
害獣が家に住みつくとどんな被害があるか理解できる。
自分でできる駆除対策の方法を知ることができる。
専門業者に依頼すべき理由とそのメリットが分かる。

2. テンハクビシンとは?イタチとの違いを解説

テンやハクビシン、そしてイタチは、見た目が似ているため混同されがちですが、それぞれ異なる特徴を持っています。見た目や足跡、糞の違いを理解することで、どの動物が家の周囲にいるのかを判断しやすくなります。ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。

2.1. 見た目の違い

まず、見た目での違いを確認してみましょう。体の大きさや毛色、顔の特徴に注目すると、それぞれの動物の違いがはっきりと分かります。

テン

テンはイタチに比べると少し大きめの動物です。

  • 体長: 約40~55cm(しっぽの長さ15~20cm)
  • 毛色: 夏と冬で変化する。夏は黒っぽく、冬は黄褐色になる
  • 顔の特徴: 顔が黒く、喉元がオレンジ色

テンは季節によって毛の色が変わるため、冬の時期はイタチと間違えやすいですが、顔の黒さや喉元の色で見分けることができます。

ハクビシン

ハクビシンはテンやイタチとは異なり、ネコに近い特徴を持つ動物です。

  • 体長: 約50~75cm(しっぽの長さは体長の半分程度)
  • 毛色: 灰褐色でふっくらとした体つき
  • 顔の特徴: 額から鼻にかけて白い線がある(名前の由来)

ハクビシンの最大の特徴は、額から鼻にかけて入る白い縦の線です。この模様を持つ動物は他にいないため、一目で見分けることができます。

イタチ

イタチはテンやハクビシンと比べて小柄な体をしています。

  • 体長: 約15~40cm(しっぽの長さ7~15cm)
  • 毛色: 一年を通して茶色または焦げ茶色。季節による変化はない
  • 顔の特徴: 口の周りが白く、目の周りが黒っぽい

イタチは最も小柄で、体つきが細長いのが特徴です。しっぽも短めで、見た目だけで区別しやすい動物です。

2.2. 足跡と糞の違い

姿が見えなくても、足跡や糞の特徴を知っておくと、家の周りにどの動物がいるのかを判断する手がかりになります。

足跡の違い

テン、ハクビシン、イタチはいずれも5本指の足跡を残しますが、大きさに違いがあります。

  • イタチ: 足跡のサイズは2~3cmと小さい
  • テン: 足跡のサイズは3~4cmで、イタチより少し大きめ
  • ハクビシン: 足跡のサイズは5~6cmと最も大きく、かかとまでしっかり残る

ハクビシンの足跡は特に特徴的で、かかとまでしっかりとした跡が残るため、比較的見分けやすいです。イタチやテンの足跡は小さく、並べてみると違いが分かります。

糞の違い

糞の形状やにおいの違いも、動物を特定する重要なポイントです。

  • テン: 細長く水分が多い。食べた動物の毛が混じることがある
  • ハクビシン: 5~10cmと大きめ。果実の種が多く含まれる
  • イタチ: 約6mm程度と細長い。非常に強い悪臭がある

特にハクビシンの糞は、食べた果実の種がそのまま混ざっていることが多く、他の動物の糞とは明確に違います。テンやイタチの糞は見た目が似ていますが、テンの方がやや大きく、水分を多く含んでいる点が異なります。

2.3. 鳴き声の違い

夜になると、屋根裏から動物の鳴き声が聞こえることがあります。その鳴き声の違いを知ることで、どの動物が家の近くにいるのかを判断しやすくなります。

  • テンの鳴き声:「フィヤフィヤ」「ギューギュー」

    テンは、高めの声で「フィヤフィヤ」と鳴くのが特徴です。また、威嚇するときには「ギューギュー」と低めの音を発します。

  • ハクビシンの鳴き声:「キューキュー」「キッキッ」

    ハクビシンの鳴き声は、鳥のような「キューキュー」や「キッキッ」という音に近いです。夜中に聞こえることが多いため、注意深く聞いてみるとよいでしょう。

  • イタチの鳴き声:「キーキー」「ククク」

    イタチの鳴き声は、比較的甲高く「キーキー」と鳴きます。特に威嚇するときには「キッキッキー」と連続して鳴くことがあり、耳をすませば違いを聞き分けることができます。

ポイント

テン、ハクビシン、イタチは見た目や習性が似ていますが、いくつかのポイントを押さえることで簡単に見分けることができます。

  • 見た目で判断する場合は、顔の特徴や毛色に注目する
  • 足跡や糞を観察すると、どの動物がいるかが分かりやすい
  • 夜に聞こえる鳴き声も、それぞれ異なる特徴がある

家の周りでこれらの動物を見かけたときは、姿だけでなく、足跡や糞、鳴き声にも注意を向けると、より正確に種類を判断できます。

もしもテンやハクビシンが住み着いている可能性がある場合は、早めの対策が必要です。次の章では、家への侵入を防ぐ方法や駆除の対策について詳しく解説します。

3. テンハクビシンが家に侵入する原因

テンやハクビシンは、本来は森林などの自然環境に生息しています。しかし、近年では住宅地や都市部でも見かけることが増えています。

なぜ彼らが家に侵入するのか、その理由を知ることで、適切な対策を立てることができます。

(1) 侵入しやすい環境

テンやハクビシンが家に入り込む理由の一つは、住みやすい環境が整っているからです。以下のような条件がそろっていると、彼らは安全な寝床や餌場として家を選ぶことがあります。

屋根裏や床下に隙間がある

家の構造に少しでも隙間があると、テンやハクビシンは簡単に侵入できます。特に、古い家や木造住宅では、通気口や瓦の隙間、外壁のひび割れなどが侵入経路になりやすいです。また、ベランダや屋根に伸びた木の枝を伝って入り込むこともあります。

餌となる果物や生ごみがある

ハクビシンは特に果物を好みます。庭や畑で柿やミカン、ブドウなどを育てていると、それが餌となって引き寄せられることがあります。

また、ゴミ置き場に放置された生ごみもターゲットになります。ハクビシンだけでなく、テンも雑食性のため、食べ物の匂いに引き寄せられることがあるのです。

静かで人の出入りが少ない場所

テンやハクビシンは夜行性で、人の気配が少ない場所を好みます。特に屋根裏や物置のような暗くて静かな空間は、絶好の隠れ家になります。

屋根裏は温かく、外敵から身を守ることができるため、子育ての場所としても選ばれやすいです。

(2) 典型的な被害

テンやハクビシンが家に住みつくと、さまざまな被害を引き起こします。特に被害が深刻になるのは、糞尿や破損による影響です。

天井裏の糞尿で悪臭が発生

彼らは「ため糞」と呼ばれる習性を持っており、決まった場所に糞尿をすることが多いです。そのため、屋根裏に大量の糞尿が溜まり、強烈な悪臭を発するようになります。

長期間放置すると、天井板にシミができたり、最悪の場合は腐食して抜け落ちることもあります。

断熱材をボロボロにされる

屋根裏の断熱材は、テンやハクビシンにとって快適な寝床になります。彼らは断熱材を掘り返したり、ちぎって巣作りをすることがあるため、住みつかれるとボロボロにされてしまいます。

断熱材が破損すると、本来の機能を果たせなくなり、冬は寒く、夏は暑い家になってしまう可能性があります。

配線がかじられ火災リスクが高まる

もう一つ深刻な問題は、配線の被害です。テンやハクビシンは噛む力が強く、電気配線をかじってしまうことがあります。

これが原因でショートや火災につながる危険性があるため、早めの対応が必要です。

ポイント

テンやハクビシンは、安全な寝床や食べ物を求めて家に侵入します。特に、屋根裏の隙間やゴミ置き場の管理が不十分な場合、被害が発生しやすくなります。

彼らが住みつくと、糞尿による悪臭や断熱材の破損、配線の損傷など、さまざまな問題を引き起こします。

家を守るためには、日頃から侵入しやすい環境を作らないようにし、適切な対策を講じることが重要です。

4. テンハクビシンの駆除方法

テンやハクビシンが家に住み着くと、糞尿による悪臭や建物の損傷など、さまざまな問題が発生します。そこで、できるだけ早く対策を講じることが大切です。

駆除方法には、自分でできる方法と専門業者に依頼する方法があります。それぞれの方法を詳しく解説します。

(1) 自分でできる駆除・対策

テンやハクビシンがすでに家の中に侵入してしまった場合、自力で追い出すことが可能な場合もあります。以下の方法を試してみると効果が期待できます。

① 忌避剤を使う

テンやハクビシンは嗅覚が優れており、特定の匂いを嫌う習性があります。そのため、彼らが嫌がる成分を含む忌避剤を使用することで、追い出す効果が期待できます。

  • ハクビシンに効果的な忌避剤

    • 木酢液(もくさくえき):木を燻(いぶ)したときに出る成分で、強い燻煙臭がある
    • ハッカ油:清涼感のある匂いが強く、ハクビシンが苦手とする
    • 設置場所:屋根裏や侵入口付近にスプレーする、または布に染み込ませて置く
  • テンに効果的な忌避剤

    • オオカミの尿が含まれた忌避剤:天敵の匂いを感じさせることで恐怖心を与える
    • 設置場所:テンが出入りしそうな場所や、巣がありそうな場所に散布する

匂いに敏感なテンやハクビシンは、これらの忌避剤を嫌がり、次第にその場所から離れていくことが期待できます。ただし、一度慣れてしまうと効果が薄れることがあるため、定期的に使用することが大切です。

② 侵入経路を塞ぐ

テンやハクビシンが家に入り込むのは、屋根裏や床下に小さな隙間があるためです。侵入されないように、徹底的に隙間を塞ぐことが重要です。

  • 屋根裏や換気口の隙間に金網を設置

    • 屋根や換気口に金網を設置することで、侵入を防ぐことができます。
    • できるだけ目の細かい金網を使用することで、テンやハクビシンだけでなく、ネズミなどの侵入も防ぐことができます。
  • 雨どい周辺に有刺鉄線を巻く

    • 雨どいを伝って屋根裏に侵入することがあるため、そこに有刺鉄線を巻くと登れなくなります。

侵入口を塞ぐ際には、しっかりと固定することが重要です。少しでも隙間があると、器用に入り込んでしまうため、細かくチェックしましょう。

③ 餌場をなくす

テンやハクビシンが家の周囲に近づく原因のひとつは、食べ物があることです。彼らが寄り付かないようにするためには、餌場をなくすことが大切です。

  • ゴミを放置しない

    • ゴミ置き場にフタ付きのゴミ箱を使い、生ゴミの匂いを外に漏らさないようにする。
    • 夜のうちにゴミを出すのではなく、朝の収集時間に合わせて出す。
  • 果樹の管理を徹底する

    • 庭や畑で果物を栽培している場合は、熟した実を放置せず、早めに収穫する。
    • 落ちた果物をすぐに片付けることで、ハクビシンを寄せ付けないようにする。

餌となるものがなくなると、テンやハクビシンは自然とその場所を避けるようになります。家の周囲を清潔に保つことが、根本的な対策となります。

(2) 専門業者に依頼すべきケース

自分で対策を行ってもテンやハクビシンの被害が続く場合は、専門業者に依頼するのが最も確実な方法です。特に、以下のケースではプロの力を借りることをおすすめします。

法律上、許可なく捕獲することは違法!

テンやハクビシンは、日本の法律「鳥獣保護管理法」によって守られているため、許可なく捕獲・駆除することは違法となります。

勝手に罠を仕掛けたり、捕まえて処分したりすると、罰則の対象になる可能性があります。そのため、自治体に相談するか、駆除専門の業者に依頼することが必要です。

  • 駆除をする場合は、行政の許可が必要
  • 適切な手続きを踏まずに捕獲すると、罰則の対象となることがある
  • 専門業者なら、法的な手続きを踏んで安全に駆除してくれる

プロに頼むとどんなメリットがある?

専門業者に依頼すると、単にテンやハクビシンを追い出すだけでなく、再発防止の対策までしっかりと行ってくれます。

  • 確実な駆除

    • テンやハクビシンの行動パターンを熟知しているため、効果的な方法で駆除を行ってくれる。
    • 侵入している個体だけでなく、巣がある場合も適切に対応してくれる。
  • 侵入口を徹底封鎖

    • プロの目で家の隙間をチェックし、見落としがちな小さな侵入口もしっかりと塞いでくれる。
    • 金網や専用のバリアを設置し、再発を防ぐ対策を行う。
  • 清掃・消毒まで対応

    • 屋根裏や床下に残された糞尿の清掃を行い、悪臭や病原菌の拡散を防ぐ。
    • 消毒処理を施し、ダニやノミなどの二次被害を防ぐ。

専門業者に依頼することで、安全かつ確実に駆除ができるため、被害が大きくなる前に相談することをおすすめします。

ポイント

テンやハクビシンの駆除には、自分でできる方法と専門業者に依頼する方法があります。

  • 自力で駆除する場合は、忌避剤の使用、侵入経路の封鎖、餌場の撤去を徹底する。
  • しかし、侵入が続く場合や被害が拡大している場合は、専門業者に依頼するのが最も効果的。
  • 鳥獣保護管理法により、許可なく捕獲することは違法のため、必ず自治体や業者に相談することが大切。

家を守るためには、早めの対策が何よりも重要です。もしテンやハクビシンが住み着いてしまったら、放置せず適切な対応を取るようにしましょう。

5. まとめ

テンやハクビシンは、見た目が似ているため混同されやすいですが、顔の模様や体の大きさ、糞の特徴などをチェックすることで見分けることができます。

特にハクビシンは鼻筋に白い線があるのが特徴的で、テンは毛色が季節によって変化するため、違いを知っておくと識別がしやすくなります。

これらの害獣が家に住み着いてしまうと、糞尿による悪臭や天井裏の破損、配線の損傷といった被害が発生することがあります。

特に、長期間放置すると建物への影響が大きくなるため、早めの対策が必要です。

自分で駆除する方法としては、忌避剤を使ったり、侵入経路を塞ぐことが有効です。

しかし、完全に追い出すことが難しい場合や、被害が深刻化している場合は、専門業者に相談するのが最も安全で確実な方法です。

鳥獣保護管理法の規定により、許可なく捕獲・駆除することが禁止されているため、適切な手続きを踏んで対応することが大切です。

家の安全を守るためにも、害獣の存在に気づいたら早めの対策を行い、必要であれば専門の駆除業者に相談しましょう。

 

最後に.
こんにちは、福岡県の害獣害虫駆除業者で株式会社あい営繕 代表の岩永と申します。 私はしろあり防除施工士・蟻害・腐朽検査士の資格があり、害獣駆除業界でかれこれ40年位います。弊社は公益社団法人日本しろあり対策協会公益社団法人日本ペストコントロール協会に籍を置き業界の技術力向上やコンプライアンスの徹底にこだわり仕事しています。もし害獣害虫駆除でお困りのことがありしたら、些細なことでも構いません。お電話頂ければ誠心誠意お答えいたします。この記事があなた様のお役に立ちましたら幸いです。

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最後までお読みいただきましてありがとうございました。

あい営繕

害獣駆除 あい営繕

 

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