テン 鳴き声の正体は?夜中に響く音の正体とは

テンの鳴き声

画像:Wikipedia

夜中に「フィヤフィヤ」「ギューギュー」といった不思議な鳴き声を聞いたことはありませんか?

真夜中、静かな部屋で突然響くその音に驚き、何の動物なのか気になった人も多いでしょう。

その正体はテンかもしれません。

テンは日本に生息するイタチ科の動物で、山や森の中に暮らしていますが、最近では人間の住むエリアにも姿を見せることがあります。特に屋根裏や物置の中に入り込み、夜になると活発に動くため、鳴き声が響き渡ることがあります。

鳴き声にはさまざまな種類があり、驚いたとき、威嚇するとき、仲間とコミュニケーションを取るときなど、状況によって違います。「キーキー」「ククク」といった高めの鳴き声を出すこともあり、他の動物と間違えられることもあります。

この記事では、テンの鳴き声の特徴や他の動物との違い、そして鳴き声を防ぐための対策方法について詳しく解説していきます。夜中の騒音に悩まされている方や、テンの正体を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

記事のポイント
テンの鳴き声の特徴と、鳴く理由を理解できる。
イタチやハクビシン、タヌキとの鳴き声の違いを比較できる。
鳴き声が聞こえたときのリスクや被害について知ることができる。
テンの鳴き声対策や侵入防止策を実践できる。

テンの鳴き声の特徴とは?

夜中に聞こえてくる「フィヤフィヤ」「ギューギュー」という鳴き声、その正体はテンの可能性があります。テンはイタチ科の動物で、夜行性のため、暗くなった後に活動し始めます。そのため、鳴き声が聞こえるのは主に深夜から早朝にかけてが多いです。

テンはどんなときに鳴くのか、どんな声を出すのかを詳しく見ていきましょう。

テンが鳴くタイミングと理由

テンの鳴き声にはいくつかのパターンがあり、それぞれ理由が異なります。

  • 警戒や威嚇:敵が近づいたときや驚いたとき
  • 繁殖期の求愛:オスがメスにアピールするとき
  • 親子のコミュニケーション:親と子が鳴き声でやりとりするとき

特に、天井裏などに住みついてしまった場合、侵入者に対する警戒の鳴き声が頻繁に聞こえることがあります。また、繁殖期にはオスがメスにアプローチするため、いつもより大きな声で鳴くこともあります。

鳴き声の種類と状況ごとの違い

テンの鳴き声にはいくつかのバリエーションがあり、シチュエーションによって異なります。

シチュエーション 鳴き声の特徴
威嚇・警戒 「ギューギュー」や「ギャーギャー」といった低めの声
繁殖期(求愛) 「フィヤフィヤ」と高めの鳴き声
子どもの鳴き声 「キーキー」「ククク」と短く甲高い声

夜中に「ギューギュー」という声が聞こえる場合、テンが縄張りを守るために鳴いている可能性が高いです。逆に「フィヤフィヤ」と聞こえたら、繁殖期の鳴き声かもしれません。子どものテンがいる場合は「キーキー」という声が聞こえることもあります。

テンの鳴き声は、状況によって変化するため、何の目的で鳴いているのかを知ることが大切です。特に、自宅の屋根裏や倉庫などで頻繁に聞こえる場合は、テンが住みついている可能性があるため、対策を考える必要があります。

テンの鳴き声 vs イタチ・ハクビシン・タヌキ:違いは?

テンの鳴き声

浄土ヶ浜ビジターセンター

夜中に聞こえる動物の鳴き声は、テン以外にもイタチやハクビシン、タヌキといった動物が関係していることがあります。これらの動物はどれも夜行性で、活動時間帯が似ているため、鳴き声を聞いただけでは判別が難しいこともあります。

しかし、それぞれの鳴き声には特徴があるため、音の違いを知ることで正体を見分けることができます。ここでは、テンの鳴き声とイタチ、ハクビシン、タヌキの鳴き声を比較し、それぞれの違いを詳しく解説していきます。

イタチの鳴き声との違い

イタチの鳴き声は「キーキー」「クックッ」といった甲高い声が特徴です。特に威嚇するときや興奮したときには「キーキー」と繰り返し鳴き、連続的に音が響くことがあります。

また、イタチは捕食動物なので、狩りをするときや獲物を見つけたときにも短く鳴くことがあります。テンの鳴き声と比較すると、イタチの声のほうが高音で鋭い印象があり、猫の鳴き声に似ていると感じる人もいるようです。

もし「キーキー」という甲高い鳴き声が繰り返し聞こえた場合、テンではなくイタチの可能性が高いでしょう。

ハクビシンの鳴き声との違い

ハクビシンの鳴き声は「キューキュー」「キーキー」といったやや丸みのある音が特徴的です。特に、親子間のコミュニケーションで使われることが多く、子猫のような鳴き声に聞こえることもあります。

ハクビシンは木登りが得意で、人家の屋根や天井裏に住み着くこともあります。そのため、夜中に「キューキュー」という鳴き声が繰り返し聞こえる場合、ハクビシンが屋根裏に棲みついている可能性があります。

テンとハクビシンの鳴き声の違いを見極めるポイントは声の高さと長さです。テンは「フィヤフィヤ」「ギューギュー」と長めの鳴き声を出しますが、ハクビシンは「キューキュー」と短めに鳴くことが多いです。

タヌキの鳴き声との違い

タヌキは、犬のような「ワンワン」「カッカッ」という鳴き声を出すことがあります。特に、縄張りを主張するときや求愛行動をするときにこのような声を発します。

また、タヌキは時折「フンフン」と鼻を鳴らすような音を出すこともあります。この音は、周囲の匂いを嗅いだり、仲間とコミュニケーションを取る際に使われることが多いです。

テンの「フィヤフィヤ」という鳴き声とは異なり、タヌキの鳴き声はどちらかというと短く低めで、犬に近い音がします。夜に「ワンワン」という声が聞こえた場合は、テンではなくタヌキの可能性が高いでしょう。

鳴き声の比較表

それぞれの動物の鳴き声を比較すると、次のようになります。

動物 鳴き声の特徴 鳴くタイミング
テン フィヤフィヤ、ギューギュー 夜間、繁殖期、威嚇時
イタチ キーキー、クックッ 夜間、威嚇時、警戒時
ハクビシン キューキュー、キーキー 夜間、親子のコミュニケーション
タヌキ ワンワン、カッカッ 夜間、交尾期、警戒時

このように、動物ごとに鳴き声の音程やリズムが違います。もし夜中に聞こえてくる音がテンの鳴き声かどうか判断がつかない場合は、音の高さや繰り返し方を意識して聞いてみると見分けやすくなります。

ポイント

夜に聞こえる鳴き声は、テンだけでなく、イタチやハクビシン、タヌキの可能性もあります。それぞれの鳴き声には特徴があるので、聞き分けることで正体を特定する手がかりになります。

もしテンの鳴き声が頻繁に聞こえる場合、近くに棲みついている可能性が高いです。その場合、鳴き声対策として、忌避剤を使う、屋根裏の隙間を塞ぐなどの方法を検討しましょう。

また、他の動物の鳴き声と比較することで、より正確に判断することができます。夜中に響く音の正体をしっかり見極め、適切な対策をとることが大切です。

テンの鳴き声が聞こえたら注意すべき理由

屋根裏動物

夜中に「フィヤフィヤ」「ギューギュー」というテンの鳴き声が聞こえたら、それは単なる騒音では済まされないかもしれません。テンは屋根裏や倉庫に住みつきやすく、その結果、家や周辺環境にさまざまな被害をもたらします。騒音だけでなく、糞尿の悪臭、建物の損傷、さらには健康被害につながるリスクもあるため、早めの対応が必要です。

ここでは、テンの鳴き声が聞こえたときに注意すべき理由と具体的なリスクについて解説していきます。

家の近くで鳴き声が聞こえるときのリスク

もし家の周辺や屋根裏からテンの鳴き声が聞こえたら、すでに建物内に侵入している可能性があります。テンは夜行性のため、人が寝静まった頃に活動を始め、鳴き声や足音が響くことがよくあります。

屋根裏に侵入している可能性

テンは狭い隙間から簡単に屋根裏や倉庫に入り込むことができます。一度住みつくと、夜になると走り回ったり、鳴いたりして、騒音被害を引き起こします。特に繁殖期には鳴き声が大きくなり、寝不足になるほどの騒音に悩まされることもあります。

繁殖のために巣を作っている可能性

テンが家に住みつくと、繁殖のために屋根裏に巣を作ることがあります。テンは子育ての時期になると特に警戒心が強くなり、近づくと威嚇してくることもあります。また、親が餌として小動物を巣に持ち帰るため、悪臭や害虫の発生源にもなります。

糞尿による被害

テンの糞尿は見た目以上に深刻な被害をもたらします。家の中にテンが住みつくと、特定の場所に糞をする「ため糞」の習性があり、放置すると悪臭や建物の損傷につながります。

強烈な悪臭

テンの糞尿は非常に強い臭いを発します。特に夏場は臭いがこもりやすく、家の中にまで異臭が広がることもあります。また、テンの糞には肉食の食べカスが含まれているため、腐敗臭が強く、ハエなどの害虫が発生しやすくなります。

天井裏の腐食(最悪の場合、天井が落ちるリスク)

糞尿が屋根裏や壁の中に染み込むと、建材が腐食し、最悪の場合は天井が抜け落ちることもあります。また、電気配線に糞尿がかかることで、漏電や火災の原因になるケースも報告されています。もし天井にシミができていたり、異臭がする場合は、すぐに点検し、必要なら専門業者に相談しましょう。

寄生虫・病原菌のリスク

テンの糞尿や体毛には、さまざまな病原菌や寄生虫が付着していることがあります。特に、屋根裏などに長期間住みついた場合、人間にも健康被害をもたらす危険性があります。

ノミやダニの媒介

テンの体には大量のノミやダニが寄生していることがあり、これらが家の中に侵入すると、人間にも影響を与えます。特に、屋根裏に巣を作られると、ノミやダニが部屋の中に落ちてくることがあり、皮膚炎やアレルギーの原因になることがあります。

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの感染症リスク

テンはマダニを媒介することがあり、マダニを通じてSFTS(重症熱性血小板減少症候群)などのウイルスに感染する危険性があります。この病気は発熱や倦怠感などの症状を引き起こし、重症化すると命に関わることもあります。

ポイント

テンの鳴き声が聞こえたら、それは単なる騒音ではなく、家の中に棲みついているサインかもしれません。鳴き声の裏には、屋根裏の侵入、糞尿による建物の腐食、健康被害のリスクが潜んでいます。

鳴き声が続くようであれば、早めに対策を講じることが重要です。放置してしまうと、被害が拡大し、最終的には駆除費用や修繕費が高額になる可能性があります。

次の章では、具体的な「テンの鳴き声対策」と「侵入防止策」について詳しく解説しますので、そちらもぜひチェックしてください。

テンの鳴き声対策と侵入防止策

テンの鳴き声が頻繁に聞こえる場合、家の周囲や屋根裏に住みついている可能性があります。夜中に響く鳴き声がうるさいだけでなく、騒音によるストレスや糞尿による建物の被害、衛生面のリスクも無視できません。

テンの被害を防ぐには、すぐにできる対策から、侵入を根本的に防ぐ方法まで、段階的に対策を進めることが重要です。ここでは、鳴き声を抑えるための対策と、テンを家に寄せ付けないための方法を紹介します。

すぐにできる簡単な対策方法

テンが近くにいるかもしれないと感じたら、まずは簡単に実践できる方法から試してみましょう。

超音波発生装置の設置(効果は一時的)

超音波発生装置は、動物が嫌がる特定の周波数の音を発生させることで、テンを寄せ付けないようにする道具です。ホームセンターや通販で手軽に購入でき、設置するだけで使用できます。

ただし、超音波は一時的な効果しかないため、テンが慣れてしまうと効果が薄れることがあります。そのため、他の対策と併用するのが効果的です。

忌避剤(木酢液・ハッカ油)を使用

テンは特定の臭いを嫌う習性があります。忌避剤として効果があるのは、木酢液ハッカ油などの強い香りのするものです。

  • 木酢液:木炭を作る際に発生する液体で、強い煙のような臭いがします。テンの通り道や侵入口付近に撒くことで、寄せ付けにくくなります。
  • ハッカ油:ミントのような強い香りがテンには苦手とされており、布やコットンに染み込ませて屋根裏や床下に置くと効果的です。

どちらも自然由来で安全に使えますが、定期的に補充しないと効果が持続しにくいので注意が必要です。

根本的な対策(屋根裏への侵入防止)

テンは一度住みつくと、何度でも戻ってくる習性があります。短期的な対策だけでは不十分なので、侵入自体を防ぐための根本的な対策も必要です。

屋根や床下の隙間を塞ぐ

テンはわずか5cm程度の隙間があれば侵入できます。以下のような場所を重点的にチェックし、侵入口を塞ぐことが大切です。

  • 屋根の軒下や瓦の隙間
  • 壁と屋根の接続部分
  • 換気口や通風口(網目の細かい金網を設置)
  • 床下の隙間

テンの通り道を見つけたら、金網や板で塞ぎ、侵入できないようにしましょう。

ため糞を見つけたら掃除と消毒を徹底

テンは「ため糞」という習性があり、決まった場所に排泄します。ため糞がある場所はテンが何度も訪れるため、見つけたらすぐに掃除し、消毒を行うことが重要です。

掃除の際は、手袋・マスクを着用し、糞尿に直接触れないように注意してください。消毒用のアルコールや次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤を薄めたもの)を使って、しっかりと清掃しましょう。

専門業者への依頼を検討するべきケース

すでに屋根裏で鳴き声が続いていたり、自力での対策が難しいと感じた場合は、害獣駆除の専門業者に相談するのが確実な方法です。

市販の対策では効果がなかった場合

超音波や忌避剤を試しても鳴き声が止まらない場合、すでにテンが屋根裏や倉庫に巣を作っている可能性があります。市販の対策で追い出せない場合は、業者による本格的な駆除が必要です。

法律(鳥獣保護法)により無許可の捕獲は禁止されている

テンは「鳥獣保護法」によって保護されている動物のため、勝手に捕獲・駆除することは違法となります。自治体の許可を得る必要があり、許可なしで捕獲すると罰則を受ける可能性があります。

専門業者に依頼すれば、適切な手順を踏んで駆除し、再発防止策まで実施してもらえるため、安全で確実な対応が可能です。

ポイント

テンの鳴き声がうるさいと感じたら、まずは超音波発生装置や忌避剤で対策を試すのが手軽な方法です。しかし、それだけでは一時的な効果しか得られないことが多いため、屋根裏や床下の隙間を塞ぐなどの根本的な対策も併せて行いましょう。

すでに屋根裏で活動している場合や、市販の対策で効果がない場合は、専門業者に依頼するのが最善の選択です。テンの被害を放置すると、騒音や建物の損傷、健康被害につながる恐れもあるため、早めに適切な対応をすることが大切です。

まとめ:テンの鳴き声を知って早めの対策を!

夜中に響く「フィヤフィヤ」「ギューギュー」という鳴き声が聞こえたら、それはテンの可能性が高いです。テンは夜行性のため、深夜から明け方にかけて活動し、時には屋根裏や倉庫に住みついてしまうこともあります。

テンが家の近くで鳴いている場合、屋根裏に侵入している可能性や、糞尿による悪臭・建物の腐食といった被害のリスクがあるため、放置するのは危険です。特に、繁殖期には鳴き声が一層大きくなり、騒音被害に悩まされることもあります。

まずは、忌避剤(木酢液・ハッカ油)や超音波発生装置を使った簡単な対策を試し、テンを寄せ付けない工夫をしましょう。また、屋根裏の隙間を塞ぐことで侵入を防ぐことも重要です。

もし鳴き声が続く場合や、すでに屋根裏で物音がしている場合は、市販の対策だけでは不十分なこともあります。そうした場合は、早めに専門業者へ相談し、適切な対応をとることが大切です。テンは鳥獣保護法によって勝手に捕獲することが禁止されているため、確実に駆除するにはプロの手を借りるのが安心です。

テンの鳴き声に悩まされている方は、早めに対策を講じて、快適な生活を取り戻しましょう!

 

 

最後に.
こんにちは、福岡県の害獣害虫駆除業者で株式会社あい営繕 代表の岩永と申します。 私はしろあり防除施工士・蟻害・腐朽検査士の資格があり、害獣駆除業界でかれこれ40年位います。弊社は公益社団法人日本しろあり対策協会公益社団法人日本ペストコントロール協会に籍を置き業界の技術力向上やコンプライアンスの徹底にこだわり仕事しています。もし害獣害虫駆除でお困りのことがありしたら、些細なことでも構いません。お電話頂ければ誠心誠意お答えいたします。この記事があなた様のお役に立ちましたら幸いです。

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最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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