シロアリは家の柱や床を食い荒らし、放置すると建物の強度が低下してしまいます。
特に木造住宅では深刻な被害につながることもあり、「リフォームが必要なのか」「駆除だけで済むのか」「費用はどれくらいかかるのか」と悩む人が多いでしょう。
本記事では、シロアリリフォームの費用相場や、駆除だけでは不十分な理由を詳しく解説します。
また、被害を最小限に抑えるための対策や、信頼できる業者の選び方についても紹介します。シロアリ対策を考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
記事のポイント
● シロアリリフォームの費用相場と被害の程度による違いを理解できる。
● シロアリ駆除だけでは不十分で、適切なリフォームが必要な理由を学べる。
● 早期対応が費用を抑えるカギであることがわかる。
● 信頼できる業者を選び、無料点検を活用する重要性を理解できる。
シロアリ被害とは?
シロアリは木造住宅にとって大きな脅威です。目に見えない場所で静かに木材を食い進め、気づいたときには深刻な被害を引き起こしていることもあります。
日本の気候は湿度が高いため、シロアリが活動しやすい環境が整っており、どんな家でも被害を受ける可能性があります。
ここでは、シロアリの生態や被害の特徴、そして被害の確認方法について詳しく解説します。
シロアリとは?その生態と特徴
シロアリは、見た目がアリに似ていますが、実はゴキブリの仲間です。
世界中に約2,500種類が存在し、日本には約22種類が生息しています。そのうち住宅に被害を与える主な種類は「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」です。
ヤマトシロアリは日本全国に生息しており、特に湿った木材を好みます。活動範囲は比較的狭く、一つの巣の中でコロニーを形成してゆっくりと木を食い進めていきます。
一方、イエシロアリは温暖な地域に多く、活動範囲が広いのが特徴です。ヤマトシロアリに比べて繁殖力が強く、一度巣を作られると家全体に被害が広がる可能性が高くなります。さらに、自ら水を運んで乾燥した木材を湿らせるため、住宅のさまざまな場所で発生するリスクがあります。
シロアリは木材の主成分であるセルロースを食料とし、特に湿った環境を好みます。日本の梅雨や台風シーズンはシロアリにとって絶好の活動時期であり、気づかないうちに家の基礎や柱に被害をもたらしてしまうのです。
シロアリ被害の主な症状
シロアリは暗く湿った場所で活動するため、普段の生活の中で直接見かけることはほとんどありません。
しかし、家のさまざまな箇所に被害の兆候が現れます。以下のような症状が見られたら、シロアリ被害を疑うべきです。
柱や床がスカスカになり強度が落ちる
シロアリは木材の内部を食べ進めるため、表面は無事に見えても中身がスカスカになっていることがあります。被害が進むと、柱や床が脆くなり、家の耐久性が低下してしまいます。
床や階段がギシギシ鳴る
シロアリに食害された床材や柱は強度が失われ、歩くとギシギシと異常な音を立てることがあります。特に、以前は何ともなかった場所が急に音を立てるようになった場合は、シロアリ被害を疑うべきでしょう。
羽アリを家の中で見かける
春から夏にかけて、羽アリが群れをなして飛ぶことがあります。これはシロアリの巣が成長し、新しい場所へ繁殖しようとしているサインです。
羽アリを家の周囲や室内で見かけた場合、すでに被害が進行している可能性が高いので注意が必要です。
被害を放置すると耐震性が低下する
シロアリが食害した木材は強度を失うため、地震が発生した際に家が倒壊するリスクが高まります。
特に日本は地震の多い国であり、家の耐震性を維持することは非常に重要です。シロアリ被害を放置すると、耐震補強工事が必要になる場合もあります。
シロアリ被害の確認方法
シロアリは普段目につきにくい場所で活動しているため、定期的に被害の有無をチェックすることが大切です。
自分で簡単にできるセルフチェック方法と、専門業者による点検の重要性について説明します。
専門業者の点検を受ける重要性
シロアリの被害は、目に見える部分だけではなく、床下や屋根裏、壁の内部にも広がっていることがあります。
専門業者は、専用の機材を使って被害の状況を正確に調査し、適切な対策を提案してくれます。定期的に点検を依頼することで、早期発見・早期対策が可能になります。
セルフチェック方法
自分で簡単にできるシロアリ被害のチェック方法を紹介します。
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床下の湿度を確認する
- 床下が湿っているとシロアリが発生しやすくなります。カビや結露が見られる場合は要注意です。
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木材の状態を確認する
- 玄関や押し入れ、畳の下などの木材部分を軽く叩いてみてください。空洞音がする場合は、内部がシロアリに食われている可能性があります。
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羽アリの発生をチェックする
- 春から夏にかけて、家の周囲や室内で羽アリを見かけたら、シロアリが巣を作っている可能性があります。
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基礎や外壁の異変を確認する
- 基礎や外壁に泥の筋(蟻道)ができている場合、シロアリが侵入している証拠です。蟻道はシロアリが移動するための通路なので、見つけた場合はすぐに対策が必要です。
ポイント
シロアリは目に見えない場所で家を食い進め、気づいたときには深刻な被害になっていることが多いです。
特に、柱や床がスカスカになったり、耐震性が低下するほどの被害が発生すると、リフォームが必要になります。
自分でチェックすることもできますが、確実な対策を取るには専門業者による点検が欠かせません。
シロアリの被害を最小限に抑えるためには、定期的な点検と早めの対応が重要です。次の章では、シロアリ駆除とリフォームの違いについて詳しく解説していきます。
シロアリ駆除 vs リフォーム:どちらが必要?
シロアリ被害に遭ったとき、多くの人がまず考えるのは「駆除すれば大丈夫なのか? それともリフォームが必要なのか?」ということです。
シロアリは木材を食い荒らし、家の強度を低下させる害虫ですが、駆除すればすべて解決するわけではありません。
実際には、駆除とリフォームはセットで考えることが重要です。ここでは、駆除だけでは不十分な理由と、リフォームが必要なケース、そして両方を同時に行うメリットについて詳しく解説します。
シロアリ駆除だけでは不十分な理由
シロアリが発生した場合、まず必要なのは駆除です。しかし、駆除したからといって、シロアリが食べた部分が元に戻るわけではありません。
シロアリが被害を与えた家の構造材は、強度が低下しており、そのままにしておくと建物の安全性に影響を及ぼします。
駆除してもダメージを受けた構造材は元に戻らない
シロアリは木の内部を食い進めるため、外から見ただけでは被害の程度が分かりにくいことがあります。
しかし、柱や土台がスカスカになってしまった場合、見た目は変わらなくても、強度が大きく落ちていることがあります。
特に、家の基礎部分や重要な柱が食害されると、家全体の耐久性が低下し、地震や台風時に大きなリスクとなります。
シロアリを駆除したとしても、一度失われた木材の強度を取り戻すには、補修や交換をしなければなりません。
強度を保つためにはリフォームが必要
駆除した後の家を安全な状態に戻すためには、被害を受けた部分を修繕するリフォームが必要です。例えば、以下のような対応が求められます。
- 床や柱の補強や交換
- 床下の通気性を改善するリフォーム
- 防蟻処理を施した木材への交換
駆除だけで済ませてしまうと、将来的に再びシロアリの被害に遭いやすくなる可能性もあります。そのため、被害の程度に応じて適切なリフォームを行うことが大切です。
リフォームが必要なケースとは?
シロアリの被害が軽微な場合は、駆除だけで対応できることもあります。しかし、以下のような状態になっている場合は、リフォームを検討しなければなりません。
柱や基礎が大きく損傷している場合
家を支える柱や基礎部分がシロアリに食害されていると、建物全体の耐久性が低下します。特に、柱がボロボロになっている場合は、交換しないと安全性が確保できません。
基礎部分にひび割れや空洞が見られる場合も要注意です。シロアリは基礎の隙間から侵入し、床下の木材に被害を広げることがあります。基礎部分の補強や防蟻処理を施すリフォームが必要です。
床の沈み込みがある場合
シロアリが床下の木材を食べてしまうと、床が沈んだり、歩くとフワフワした感覚が出ることがあります。
このような場合、床の下地材や根太(床を支える部材)がダメージを受けている可能性が高く、放置すると床が抜けることもあります。
この場合は、床材を剥がして補修を行うリフォームが必要です。また、床下に防蟻処理を施し、再発防止策を取ることも重要です。
床下の湿度が高く、再発リスクが高い場合
シロアリは湿気の多い環境を好むため、床下の湿度が高いと再び発生するリスクが高くなります。
被害を受けた場所だけを補修するのではなく、床下の環境を改善するリフォームを行うことが再発防止につながります。
具体的には、以下のような対策を取ることが効果的です。
- 床下換気扇の設置
- 調湿剤や防湿シートを敷く
- 床下の点検口を設け、定期点検しやすくする
シロアリの被害を受けた家は、単に補修するだけではなく、再発を防ぐための対策もセットで考えることが大切です。
駆除とリフォームを同時に行うメリット
シロアリの被害を受けた家では、駆除とリフォームをセットで行うのが理想的です。両方を同時に行うことで、いくつかの大きなメリットがあります。
業者の連携がスムーズになりコスト削減
シロアリ駆除とリフォームを別々の業者に依頼すると、工程の調整や業者間のやり取りが複雑になります。
また、それぞれの業者が別途費用を請求するため、トータルコストが高くなってしまうこともあります。
一方、シロアリ駆除とリフォームを一つの業者に依頼すると、スムーズに作業が進み、コストを抑えることができます。さらに、施工の流れを一貫して管理できるため、仕上がりの品質も向上します。
リフォームと同時に防蟻処理ができる(再発防止策)
リフォーム時には、木材の交換や補強作業が行われますが、そのタイミングで防蟻処理を行うことで、シロアリの再発リスクを大幅に減らすことができます。
例えば、以下のような対策をリフォームと同時に実施すると効果的です。
- 新しい木材に防蟻剤を塗布する
- 床下に防湿シートを敷く
- 基礎部分にシロアリが侵入しにくい対策を施す
リフォームのタイミングを活かして防蟻処理を行えば、後から追加で対策をする必要がなくなり、手間と費用を抑えることができます。
ポイント
シロアリ被害が発生した場合、駆除だけでは家の強度は回復しません。特に、柱や基礎部分が損傷している場合は、リフォームが必要です。
また、床下の湿度が高い場合には、再発防止策もあわせて考えることが大切です。
シロアリ駆除とリフォームを同時に行うことで、コストを抑えつつ、効果的な対策ができます。シロアリ被害を最小限に抑え、長く安心して暮らせる住まいを守るために、適切な対応を検討しましょう。
シロアリリフォームの費用相場
シロアリ被害に遭った家では、駆除だけでなくリフォームが必要になることがあります。しかし、リフォームにはどの程度の費用がかかるのか、不安に思う人も多いでしょう。
シロアリリフォームの費用は、被害の程度や修繕が必要な範囲によって異なります。ここでは、被害の程度ごとの費用目安や、費用を抑えるためのポイント、業者選びのコツについて詳しく解説します。
被害の程度別リフォーム費用の目安
シロアリリフォームの費用は、被害の規模や修繕内容によって大きく変わります。以下に、被害の程度ごとのリフォーム費用の目安を紹介します。
軽度(床下補修・部分補強):50万円前後
シロアリの被害が比較的小さく、床下の一部や壁の一部に食害がある程度の場合、50万円前後で補修が可能です。主な工事内容は以下のとおりです。
- 床下の補強工事(腐食した木材の交換)
- 部分的な柱の補修(軽微な被害箇所の修繕)
- 防蟻処理の実施(シロアリの再発防止対策)
被害が軽度の場合は、早めの補修で家の耐久性を維持できるため、放置せずに対応することが大切です。
中度(柱交換・床材張り替え):100〜200万円
シロアリの被害が進行し、床や柱の交換が必要な場合、リフォーム費用は100〜200万円ほどかかることがあります。主な工事内容は以下のとおりです。
- 柱の交換(強度が低下した柱の取り替え)
- 床材の張り替え(食害されたフローリングや畳の交換)
- 床下の湿気対策(換気システムの設置など)
この段階になると、家の一部が損傷しており、耐久性を取り戻すために適切なリフォームが必要になります。
重度(基礎補強・屋根補修を含む):200万円以上
シロアリ被害が深刻で、基礎部分や屋根裏にまで影響が及んでいる場合、200万円以上の費用がかかることがあります。主な工事内容は以下のとおりです。
- 基礎部分の補強(シロアリによって弱くなった基礎の補修)
- 屋根や梁の修繕(シロアリが屋根裏に侵入している場合)
- 家全体の防蟻処理(被害箇所の徹底的な処置)
このレベルの被害は、家の安全性に関わるため、専門業者による適切な診断とリフォームが欠かせません。
費用を抑えるためのポイント
シロアリリフォームには高額な費用がかかることがありますが、いくつかのポイントを押さえることで費用を抑えることができます。
被害が軽いうちに対応する(早期発見の重要性)
シロアリ被害は時間とともに広がるため、早期発見が何よりも重要です。被害が軽いうちに対処すれば、大掛かりな工事を避けることができ、費用を大幅に抑えることができます。
- 定期的に床下や外壁の点検を行う
- 羽アリの発生など、異変があればすぐに専門業者に相談する
早めの対策が、余計なリフォーム費用を防ぐポイントになります。
補助金・助成金を活用する
自治体によっては、シロアリ対策や住宅の耐震補強を目的とした助成金が利用できる場合があります。特に、耐震リフォームと合わせて工事を行う場合は、補助金を受けられる可能性が高いです。
- お住まいの自治体の補助金制度を確認する
- リフォーム業者に助成金の活用について相談する
補助金を活用すれば、リフォーム費用の負担を減らすことができます。
施工内容を比較し、適正価格の業者を選ぶ
リフォーム業者によって、費用や施工内容が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
- 相場より極端に安い業者は注意する(施工品質が低い可能性がある)
- 見積もりの詳細を確認し、不明点は質問する
適正価格で高品質な工事を提供する業者を選ぶことが、長期的に見てコスト削減につながります。
リフォーム費用を抑える業者選びのコツ
シロアリリフォームの費用を抑えるためには、信頼できる業者を選ぶことが重要です。ここでは、業者選びのポイントを紹介します。
「駆除+リフォーム」の両方をワンストップで対応できる業者がベスト
シロアリの駆除とリフォームを別々の業者に依頼すると、工程の調整や費用面での負担が増える可能性があります。そのため、シロアリ駆除とリフォームの両方を一括で対応できる業者を選ぶとスムーズに進められます。
- 駆除とリフォームのセットプランがある業者を選ぶ
- 一貫した対応ができる業者の方が費用も抑えやすい
ワンストップ対応の業者であれば、被害状況を的確に判断し、無駄のない施工が可能になります。
無料点検を実施している業者を活用する
シロアリ被害の診断を行う際、無料で点検を行っている業者を活用すると、余計な出費を抑えることができます。
- 無料点検を実施しているか確認する
- 点検後に詳細な報告書を出してくれる業者を選ぶ
無料点検を受けることで、被害の状況を正しく把握し、無駄な工事を避けることができます。
ポイント
シロアリリフォームの費用は、被害の程度によって大きく異なります。軽度なら50万円程度、中度では100〜200万円、重度の場合は200万円以上の費用がかかることもあります。
費用を抑えるためには、早期発見・早期対策が最も重要です。また、補助金を活用したり、ワンストップ対応の業者を選んだりすることで、コストを削減できます。
リフォームが必要な場合は、まず信頼できる業者に点検を依頼し、適切な対策を講じることが大切です。長く安心して暮らせる住まいを守るために、計画的な対応を心がけましょう。
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シロアリ被害を防ぐためのリフォーム
シロアリ被害は、一度発生すると家の耐久性を大きく低下させるため、事前の対策が重要です。駆除やリフォームを行った後も、再発防止のための環境づくりや定期的なメンテナンスが必要になります。
ここでは、シロアリを寄せ付けない環境を作るための防蟻処理、発生しやすい場所のリフォームのポイント、長期的なメンテナンスの重要性について詳しく解説します。
防蟻処理(シロアリが寄り付かない環境作り)
シロアリを防ぐには、住まいの環境を整えることが大切です。特に、床下の湿度管理と木材の防腐・防蟻処理を徹底することで、シロアリの侵入を防ぎやすくなります。
床下の湿度管理(換気ファン・調湿剤・備長炭)
シロアリは湿気の多い環境を好むため、床下の湿度をコントロールすることが効果的な予防策になります。
- 換気ファンの設置:床下の空気を循環させ、湿気を逃がすことでシロアリが住みにくい環境を作ります。
- 調湿剤の使用:床下の湿度を適切に保つために、吸湿効果のある調湿剤を敷く方法もあります。
- 備長炭の活用:炭には湿度調整の効果があり、床下に敷くことでカビや害虫の発生を抑えることができます。
これらの対策を組み合わせることで、シロアリが寄り付きにくい環境を作ることが可能です。
木材の防腐・防蟻処理
シロアリは木材を主なエサにしているため、木材自体に防蟻処理を施すことが大切です。
- 防蟻剤を塗布する:シロアリが寄り付かないように、木材に薬剤を塗布する方法があります。
- 防腐処理を施す:木材の腐食を防ぐことで、シロアリの侵入を抑えることができます。
- 耐シロアリ木材の使用:リフォーム時に、防蟻処理済みの木材を使うことで、長期的な予防効果が期待できます。
シロアリ対策は、単なる駆除だけでなく、建物の素材や環境を整えることが重要です。
シロアリが発生しやすい場所のリフォームポイント
シロアリは特定の場所に発生しやすい特徴があります。特に、水回りや床下は湿気が多く、シロアリの侵入リスクが高いため、リフォーム時に適切な対策を講じることが必要です。
水回りのリフォーム(浴室・キッチン・トイレ)
水回りは湿気がこもりやすく、シロアリの発生リスクが高い場所です。以下の対策を行うことで、シロアリが発生しにくい環境を作ることができます。
- 浴室の床や壁の防水処理を強化する
- キッチンのシンク周りの隙間を塞ぐ
- トイレの床下の湿気対策を行う
また、排水管の周りに隙間があると、そこから湿気が入り込みシロアリが寄り付きやすくなるため、しっかりとシーリング処理を行うことが大切です。
床下点検口の設置(定期点検しやすくする)
床下はシロアリ被害が発生しやすい場所ですが、目に見えないため、被害が進行してから気づくことが多いです。そのため、定期的に点検できるように「床下点検口」を設置することが有効です。
- 床下点検口を設置することで、シロアリの早期発見が可能になる
- リフォームの際に、点検しやすい構造にしておくとメンテナンスがしやすい
点検口がない家では、シロアリ被害のチェックが困難になり、知らない間に深刻な被害が広がってしまうこともあります。リフォームの際には、床下点検口の設置を検討するとよいでしょう。
長期的なメンテナンスの重要性
シロアリ対策は、一度リフォームをすれば終わりというものではありません。定期的な点検を行い、シロアリの再発を防ぐことが重要です。
5年ごとのシロアリ点検のすすめ
シロアリの防蟻処理は、効果が5〜10年程度持続するといわれています。しかし、環境によってはそれよりも早く効果が薄れることがあるため、定期的な点検を行うことが大切です。
- 5年ごとに専門業者によるシロアリ点検を受ける
- 羽アリの発生や木材の異変に注意する
シロアリは気づかないうちに家の中に侵入し、被害を広げるため、定期的なチェックを習慣化することが重要です。
リフォームと定期点検をセットにするのが理想
シロアリ対策を万全にするためには、リフォームと定期点検を組み合わせることが理想的です。
- リフォーム時に防蟻処理を施すことで、長期間シロアリの被害を防ぐことができる
- リフォーム後も定期的に点検を行い、被害が広がる前に対処することが重要
リフォームの際にシロアリの再発防止策をしっかりと行い、その後も定期点検を怠らないことで、長く安心して暮らせる住まいを維持できます。
ポイント
シロアリ被害を防ぐためには、湿度管理や防蟻処理を施したリフォームが重要です。特に、水回りや床下はシロアリが発生しやすいため、対策を徹底する必要があります。
また、一度リフォームを行ったからといって油断せず、定期的な点検を行うことで、シロアリの被害を未然に防ぐことができます。
5年ごとの点検を習慣にし、適切なメンテナンスを行いながら、シロアリの侵入を防ぐ環境を整えていきましょう。
シロアリリフォームの事例紹介
シロアリの被害は目に見えにくく、気づいたときには深刻な状態になっていることが少なくありません。
リフォームを検討している方の中には、「どのような補修が必要なのか」「どれくらいの費用がかかるのか」といった疑問を持っている方も多いでしょう。
ここでは、実際にシロアリ被害を受けた家のリフォーム事例を紹介し、それぞれの修繕内容や施工後の変化について詳しく解説します。
床下の基礎部分の補強事例
シロアリは床下から侵入することが多いため、基礎部分が被害を受けるケースがよく見られます。基礎部分の強度が低下すると、家全体の耐久性に影響を与えるため、適切な補強が必要です。
実際にシロアリ被害に遭った家の施工例
東京都のある住宅では、床下の基礎部分がシロアリの被害を受けていました。
点検時に発見されたのは、基礎の一部に亀裂が入り、床下の木材がシロアリに食害されていたことです。床板が浮くような感覚があり、歩くときに不安定な状態になっていました。
修繕内容と費用の目安
このケースでは、基礎部分の補強と床下の湿気対策を実施しました。主な工事内容は以下のとおりです。
- 床下の食害された木材の交換(腐食が進んでいたため新しい木材に変更)
- 基礎の補修と補強(亀裂が入った部分に特殊な補強材を施工)
- 防湿シートと換気システムの導入(湿気対策として設置)
施工費用は約80万円程度で、工期は1週間でした。このリフォームによって、基礎の強度が回復し、床下の湿度管理も向上しました。
柱交換リフォームの事例
シロアリは柱を食害することもあり、柱の強度が低下すると家全体の耐震性が落ちる可能性があります。柱の交換リフォームは、被害が進行した家で特に重要な工事となります。
被害が進行した柱の交換と強度回復の工程
神奈川県のある住宅では、シロアリが柱を食害し、家の一部が傾く症状が出ていました。調査の結果、柱の芯まで被害が進んでおり、部分的な補修では強度を回復できない状態でした。
リフォームでは、以下のような工程で柱の交換を行いました。
- 被害のある柱を取り除き、仮設の支えを設置
- 新しい防蟻処理済みの柱を設置し、固定作業を実施
- 柱周辺の補強工事を実施し、家の傾きを修正
この施工により、家の強度が回復し、耐震性も向上しました。
施工後の強度テスト結果を記載(安心感を与える)
施工後には、専門の耐震診断を行い、安全性を確認しました。テストの結果、柱の強度は問題なく、地震が発生しても安全に耐えられる状態であることが確認されました。
柱の交換にかかった費用は約120万円で、施工期間は約2週間でした。リフォーム後は、家の傾きが解消され、住み心地も大きく改善されました。
防蟻リフォーム後の効果
シロアリのリフォームを行った後に気になるのは、「再発を防げるのか」という点です。リフォーム後に適切な防蟻処理を施すことで、長期間シロアリの被害を防ぐことが可能になります。
リフォーム後に再発が防げた実例
大阪府のある住宅では、過去にシロアリ被害を受け、リフォームを実施しました。しかし、以前のリフォームでは十分な防蟻処理がされておらず、10年後に再びシロアリが発生してしまいました。
そこで、今回は徹底的な防蟻リフォームを実施しました。具体的な対策としては、以下のような処理を行いました。
- 床下全体に防蟻剤を塗布(シロアリが寄り付かない環境を作る)
- 耐シロアリ加工済みの木材に交換(食害されにくい材料を使用)
- 床下換気システムを設置(湿気を減らし、シロアリが発生しにくい環境を整える)
このリフォーム後、5年以上経過しましたが、再発の兆候はなく、家の状態も良好に保たれています。
シロアリ駆除とセットでの実施が有効だったことを説明
このケースでは、リフォームだけでなく、駆除をしっかりと行ったことが成功のポイントでした。シロアリがまだ家のどこかに残っている状態でリフォームを行っても、再発のリスクが高まります。
そのため、シロアリの被害を受けた場合は、まず専門業者による駆除を徹底し、その後にリフォームを行うことが重要です。
駆除とリフォームを同時に行うことで、再発リスクを最小限に抑えることができます。
ポイント
シロアリ被害を受けた家では、状況に応じた適切なリフォームが必要です。特に、床下の基礎補強や柱の交換は、家の安全性を確保するために重要な工事となります。
また、リフォーム後に防蟻処理をしっかり行うことで、再発を防ぐことが可能になります。駆除とリフォームをセットで実施し、適切な対策を取ることで、大切な家を長く守ることができます。
シロアリのリスクを防ぎ、安心して暮らせる住まいを維持するために、被害が発生した際は早めの対応を心がけましょう。
まとめ
シロアリの被害を受けた住宅では、単なる駆除だけでなく、被害の程度に応じた適切なリフォームが必要になります。
修繕費用は、軽度なら50万円前後、中度で100〜200万円、重度になると200万円以上かかることもあり、被害の状況によって大きく異なります。
早期対応が最も重要なポイントです。シロアリの被害は放置するとどんどん広がり、リフォームの規模が大きくなるほど、費用も高額になってしまいます。
少しでも気になる点があれば、早めに点検を依頼し、被害が拡大する前に適切な対策を取りましょう。
また、信頼できる業者選びも重要です。シロアリ駆除とリフォームの両方を対応できる業者に依頼すると、スムーズに施工が進み、コストも抑えられます。
さらに、無料点検を行っている業者を活用すれば、現状を正しく把握したうえで最適な対策を検討することができます。
無料点検を活用して、家を守ろう!
シロアリ被害は、早めの点検と対策が何よりも大切です。
大切な家を長く守るためにも、まずは無料点検を受けて、今の状態をしっかり確認しましょう。
信頼できる業者に相談し、最適なリフォームプランを見つけることが、安心して暮らせる住まいへの第一歩となります。
最後に.
こんにちは、福岡県の害獣害虫駆除業者で株式会社あい営繕 代表の岩永と申します。 私はしろあり防除施工士・蟻害・腐朽検査士の資格があり、害獣駆除業界でかれこれ40年位います。弊社は公益社団法人日本しろあり対策協会、公益社団法人日本ペストコントロール協会に籍を置き業界の技術力向上やコンプライアンスの徹底にこだわり仕事しています。もし害獣害虫駆除でお困りのことがありしたら、些細なことでも構いません。お電話頂ければ誠心誠意お答えいたします。この記事があなた様のお役に立ちましたら幸いです。
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最後までお読みいただきましてありがとうございました。