最近、住宅街や農地でアライグマの姿を見かけることが増えてきました。
かわいらしい見た目とは裏腹に、アライグマは家屋の破損や農作物の食い荒らし、さらには健康被害をもたらすこともある危険な害獣です。
特に子育て中のアライグマは気性が荒くなることがあり、思わぬトラブルに発展することもあります。
そこで重要になるのが「アライグマの出没時期を把握すること」です。出没する季節や行動パターンを知っておけば、事前に対策を講じることができ、大きな被害を防ぐことができます。
この記事では、アライグマがどの季節にどのような行動をしているのかをわかりやすく解説します。
さらに、それぞれの時期に合わせた対策法についてもお伝えしますので、アライグマによる被害にお困りの方、またはこれからの被害を防ぎたい方に役立つ内容となっています。
「最近夜中に物音がする」「畑の作物が荒らされて困っている」という方は、ぜひ最後まで読んで対策の参考にしてみてください。
記事のポイント
● アライグマが出没する時期と季節ごとの行動パターンがわかる。
● 出没が増える時期にどのような被害が起きやすいか理解できる。
● 季節に応じた具体的なアライグマ対策の方法がわかる。
● 自力駆除のリスクと業者に任せるべき理由が理解できる。
アライグマの出没時期はいつ?【全体概要】
アライグマは一年を通して見かけることがありますが、実は季節によって行動パターンが大きく変わります。
そのため、出没する時期を把握することで、被害の予防や早期対策につなげることができます。
季節によって出没の仕方が違う
アライグマは本来夜行性の動物ですが、季節や状況によっては昼間にも行動することがあります。
特に春から夏にかけては活動が盛んで、食べ物を求めて人の住む場所まで出てくることも珍しくありません。
この時期は子育て中の個体が多く、食欲も旺盛になるため、住宅の屋根裏や倉庫、農地などに被害が集中します。
また、秋になると冬に備えて体脂肪を蓄えるために、果物や作物を積極的に食べるようになります。この時期も活動範囲が広がり、農作物被害が増える傾向にあります。
一方で冬は寒さの影響で活動が鈍くなり、屋内の暖かい場所でじっとしていることが増えます。
ただし、完全に姿を見せなくなるわけではなく、気温の上昇や空腹によって突然行動を再開することもあります。
特に注意すべき出没時期とは?
中でも最も注意が必要なのは、3月から8月にかけての春から夏にかけての時期です。
この期間はアライグマの出産と子育てが重なり、親子で行動することが増えます。まだ警戒心の薄い子アライグマも活発に動くため、人目につきやすく、被害の件数も増加します。
特に夏場は、子どもが親から離れて独立を始めるタイミングでもあります。
エサを探して大胆に行動するようになり、ゴミ置き場や畑が狙われやすくなります。被害を未然に防ぐには、この時期を意識した対策が重要です。
つまり、アライグマは通年で油断できない動物ですが、春から夏にかけてが最も活発に動く「要注意シーズン」と言えるでしょう。早めの対応が、後の大きな被害を防ぐカギになります。
季節ごとのアライグマの行動とは?
アライグマは、一年を通じて出没する動物ですが、その行動は季節によって大きく変わります。
春から冬にかけて、それぞれの時期に特有の習性や被害の傾向があります。ここでは、季節ごとのアライグマの動き方や、どんな被害が起こりやすいのかを紹介します。
春(3月~5月)|出産と活発な行動が始まる時期
春はアライグマにとって繁殖が終わり、出産と子育てが始まる重要な季節です。
この時期、メスは安全な場所を求めて屋根裏や倉庫のような静かな場所に巣を作ります。人の家の天井裏に入り込むケースも多く、物音やフン尿の被害が出やすくなります。
子育て中のアライグマは、非常に警戒心が強くなり、近づく人間に対して攻撃的になることもあります。
また、授乳のために栄養価の高いエサを求めて活発に動くようになるため、住宅周辺での目撃情報も増える傾向にあります。
この時期に被害が発生すると、母親と一緒にいる子どもたちの存在が問題を複雑にし、対策のタイミングがとても重要になります。
夏(6月~8月)|子アライグマが独立し被害ピーク
夏は、春に生まれたアライグマの子どもたちが育ち、親離れを始める季節です。
この時期のアライグマは、とにかく活発です。巣を離れ、自分でエサを探すようになった若い個体が、ゴミ置き場や畑など、エサが見つかりやすい場所をうろつくようになります。
特に食欲が旺盛で、果物や野菜などを荒らす農作物被害が増えるのもこの季節です。また、水辺で遊んだり、夜だけでなく昼間にも活動することがあるため、人目につく機会も増えてきます。
加えて、夏の終わりには一部のメスが二度目の繁殖に入ることがあり、再び出産を控える個体も出てきます。
つまり、アライグマの数が最も多くなり、行動範囲も広がる時期なので、被害が最も深刻化しやすいといえます。
捕獲や駆除を行うには難しい時期でもあるため、夏の行動を理解しておくことで、前もって春に対策しておくことがどれだけ重要かがわかります。
秋(9月~11月)|冬に備えて食料を蓄える季節
秋になると、アライグマは冬に備えてエサをたくさん食べ始めます。
果物やトウモロコシ、どんぐりなどの木の実を好んで食べ、人の畑や家庭菜園にも近づいてきます。特に脂肪分の多いものを好むため、この時期は作物が狙われやすくなります。
また、冬を越すためのねぐら探しも始まり、屋根裏や床下への侵入が目立つようになります。
場合によっては、秋にも繁殖する個体がいるため、再び子どもを連れたアライグマが家の中にいるというケースもあります。
寒さが本格化する前に行動を活発化させるこの季節も、警戒が必要です。特に夏以降に被害がなかった家庭でも、油断せず予防策をとっておくことが大切です。
冬(12月~2月)|休眠状態だが油断禁物
冬になると、アライグマの行動は少し落ち着きますが、完全に姿を消すわけではありません。
アライグマはクマのように冬眠はせず、「休眠」という状態で過ごします。
体力を温存するため、1日の大半をねぐらで寝て過ごすようになりますが、まったく動かなくなるわけではないのが特徴です。
特に人の家の屋根裏など、暖かくて安全な場所に入り込んでいる場合は、外が寒くても比較的元気に活動することがあります。
また、空腹や暖かい日差しに誘われて、エサを探して外に出ることもあるため、冬でも油断はできません。
実際、冬でも被害の相談は多く、糞尿による悪臭や建物の損傷などが報告されています。
この時期は、見えないところでじっとしているからこそ、被害に気づきにくく、気づいたときには深刻化していることもあります。
早めの点検や、ねぐらになりそうな場所の封鎖などを行い、冬の間も継続して警戒を続けましょう。
アライグマ対策はいつやるべき?【最適な時期と理由】
アライグマの被害を防ぐには、「いつ対策をするか」がとても重要です。
行動が活発になる季節を待ってから動くのでは遅く、実は春のうちに対処するのが最も効果的とされています。
ここでは、なぜ春が対策に向いているのか、そしてどのような方法で対応すべきかを紹介します。
春が最適な理由は“子育て前のタイミング”
アライグマは、冬から春にかけて交尾を行い、春先に出産を迎えます。3月から5月ごろは、メスが子育てを始めるタイミングであり、まだ子どもが巣から出ていないケースが多くあります。
この時期に母アライグマを捕獲することができれば、子どもが育って行動範囲を広げる前に被害を抑えることができます。
また、春は寒さも和らぎ、アライグマが動き始めるため、罠にかかりやすくなるのも大きなポイントです。
夏以降になると子どもも親離れし、数が増えて行動範囲も広がるため、対策が難しくなります。早めの対応が結果的に手間も被害も抑えることにつながります。
罠や忌避剤は春にこそ効果を発揮する
春におすすめの対策方法には、いくつかの選択肢があります。ひとつは捕獲用の罠を使う方法ですが、これは自治体の許可が必要なので、事前の相談が欠かせません。
餌の誘引力が高まる春は、罠による捕獲の成功率が上がります。
また、煙やにおいを使った方法も効果的です。
たとえば、燻煙剤を使って屋根裏などから追い出す方法や、木酢液やハッカ油などのにおいで近寄らせない工夫もあります。これらは子どもがまだ巣にいて警戒心がそれほど高くない時期だからこそ、効果を発揮しやすいです。
このように、アライグマ対策は「春に始める」のが理想的です。後手に回ると、被害は広がり、対処にも時間と費用がかかってしまいます。
家の周りでアライグマの気配を感じたら、できるだけ早く行動に移すことをおすすめします。
出没を防ぐための具体的な対策方法
アライグマの被害を防ぐには、日常的な予防と出没を防ぐための工夫が欠かせません。
とくにアライグマはとても器用で学習能力もあるため、単純な対策だけでは再侵入される可能性があります。
ここでは、実際に効果があるとされている対策方法を、4つのポイントに分けてご紹介します。
におい対策(忌避剤・木酢液・ハッカ油)
アライグマは嗅覚が鋭いため、嫌なにおいを利用した対策が効果的です。よく使われるのが「木酢液」や「ハッカ油」です。
これらのにおいを嫌がるため、出没しそうな場所や巣を作りそうな屋根裏、倉庫周辺に定期的にスプレーすることで、近寄りにくくなります。
また、オオカミの尿を模した「ウルフピー」と呼ばれる忌避剤も市販されており、アライグマの天敵の存在をにおいで感じさせることで、効果を発揮すると言われています。
ただし、におい系の対策は持続性に限りがあるため、定期的に使うことが大切です。
光・音による撃退(LED・超音波)
アライグマは夜行性で暗い場所を好むため、明るい光や不快な音に敏感です。
青色LEDライトを出入口や畑の周辺に設置することで、近寄りにくくさせることができます。また、人には聞こえにくい高周波の超音波装置も有効とされています。
ただし、これらの機器は慣れられてしまうこともあるため、他の対策と組み合わせるのが理想です。
光や音だけで完璧に防げるわけではありませんが、警戒心を高めるきっかけとしては有効です。
侵入経路の封鎖(屋根・換気口・床下など)
アライグマは小さなすき間からでも器用に侵入してきます。特に多いのが、屋根と壁のわずかなすき間や、換気口、床下の通気口などです。
こうした場所には金網やパンチングメタルなどを使ってしっかりとふさぎましょう。
封鎖作業を行う際は、アライグマがすでに中にいる可能性を考えて、先に追い出してから行うことが大切です。
中にいる状態でふさいでしまうと、別の場所を壊して出てこようとする可能性があり、被害が広がってしまうことがあります。
家庭でできる日常の予防策(ゴミ管理・エサ源の撤去)
身近なところでできる予防策として、ゴミの管理がとても重要です。特に生ゴミはアライグマを引き寄せる原因になります。
フタのついたゴミ箱を使う、収集日以外は屋外に置かないなどの工夫をしましょう。
また、ペットのエサや、鳥のエサも狙われやすいため、食べ残しを屋外に放置しないように注意が必要です。
畑や庭で育てている作物も、ネットや防護柵で囲うなど、できるだけアライグマにとって魅力のない環境を作ることがポイントです。
これらの対策を日常的に意識して行うことで、アライグマの出没を予防する効果が高まります。被害が起こってから対応するのではなく、先回りして備えておくことが安心につながります。
アライグマ駆除はプロに任せるべき理由
アライグマの被害に悩んでいると、「自分でなんとか駆除できないか」と考える方もいるかもしれません。
しかし、実際には自力での駆除はリスクが高く、法律的な問題も絡んできます。ここでは、なぜプロの駆除業者に任せるべきなのかをわかりやすく解説します。
自力駆除は危険とトラブルの元
アライグマは見た目こそかわいらしいですが、攻撃的な一面を持っています。
特に子育て中の母アライグマは非常に神経質で、近づくと噛まれたり引っかかれたりすることがあります。
また、アライグマは感染症を持っていることもあり、素手で対応するのは大変危険です。
さらに、日本ではアライグマは「鳥獣保護法」および「特定外来生物法」の対象です。
つまり、勝手に捕獲したり、移動・飼育したりすることが法律で禁止されています。もし違反すると、懲役や罰金といった厳しい罰則が科せられる可能性があります。
正しい知識と許可なく手を出すのは非常にリスクが高いといえるでしょう。
プロの業者なら安心で確実
専門の駆除業者に依頼する一番のメリットは、安全かつ確実に対応してくれることです。
アライグマの習性や侵入経路、巣の場所などを熟知しているため、効率的に追い出し・捕獲を行ってくれます。
また、フンや尿で汚れた場所の清掃や消毒、再侵入を防ぐための修繕や封鎖もしっかり対応してくれます。
加えて、業者は行政の手続きにも慣れており、必要な申請や報告も代行してくれる場合が多くあります。
自分で調べて対応する手間が省けるうえに、法的なトラブルを回避することにもつながります。
費用はかかりますが、再発防止までしっかりサポートしてくれるため、長期的に見ればコストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
大切な家を守るためにも、アライグマの駆除はプロに任せるのが賢い選択です。
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まとめ|アライグマの出没時期と対策のポイント
アライグマは季節ごとに行動が変わり、それに合わせて被害の内容も変化します。
春は出産と子育て、夏は子どもたちの独立で活動が活発になり、秋は冬に向けた食料確保、冬は休眠状態ながらも油断できない状況が続きます。
なかでも春は、駆除や対策を始めるのに最も適したタイミングです。子アライグマが育つ前に行動を起こすことで、その後の被害を大きく減らすことができます。
自力での対応が難しいと感じたら、専門の駆除業者に相談するのが安全で確実です。早めの準備と対策が、アライグマによる被害を防ぐ一番の近道といえるでしょう。
最後に.
こんにちは、福岡県の害獣害虫駆除業者で株式会社あい営繕 代表の岩永と申します。 私はしろあり防除施工士・蟻害・腐朽検査士の資格があり、害獣駆除業界でかれこれ40年位います。弊社は公益社団法人日本しろあり対策協会、公益社団法人日本ペストコントロール協会に籍を置き業界の技術力向上やコンプライアンスの徹底にこだわり仕事しています。もし害獣害虫駆除でお困りのことがありしたら、些細なことでも構いません。お電話頂ければ誠心誠意お答えいたします。この記事があなた様のお役に立ちましたら幸いです。
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最後までお読みいただきましてありがとうございました。