シロアリで家の資産価値が下がるのではないかと心配している。

シロアリ 家の資産価値

「もし家にシロアリがいたら、資産価値が大きく下がってしまうのではないか…」

そんな不安を抱えている方は、決して少なくありません。

実際、シロアリの被害は建物の柱や床を食い荒らし、住宅の耐久性や安全性に大きな影響を与えます。

当然ながら、家の価値にも直結するため、売却を考えている場合や、将来の資産運用を意識している方にとっては見過ごせない問題です。

この記事では、シロアリによる家の資産価値への影響について、具体的にどのようなリスクがあるのかをわかりやすく整理していきます。

さらに、もし被害があった場合の対応方法や、被害を未然に防ぐための対策も詳しくご紹介していきます。

今、少しでも「うちは大丈夫かな…?」と感じたなら、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

記事のポイント
●シロアリ被害が家の耐久性や資産価値を大きく下げる理由がわかる。
●中古住宅におけるシロアリと瑕疵担保責任(契約不適合責任)の関係が理解できる。
●シロアリ被害の見分け方と、購入前チェックポイントが把握できる。
●シロアリ対策や売却方法、予防費用の目安まで具体的に学べる。

シロアリ被害で家の資産価値はどれくらい下がる?

シロアリ 家の資産価値

家にとってシロアリ被害は、とても深刻な問題です。

見た目にはわかりづらいかもしれませんが、建物の内部ではじわじわと大きなダメージを与えています。

この章では、シロアリ被害がどのようにして家の資産価値を下げるのか、そして具体的にどれくらいの下落が起こるのかを解説します。

シロアリによる耐久性・耐震性の低下とは

シロアリは木材を食べる性質を持っています。

家の土台や柱、梁といった重要な部分がシロアリに食べられると、建物全体の耐久性が著しく落ちてしまいます。

本来なら何十年も持つはずの建物が、内部からスカスカになり、地震や強風といった自然の力に耐えられなくなるリスクが高まるのです。

特に怖いのは、耐震性への影響です。

地震が起きたとき、本来なら持ちこたえられる揺れにも耐えられず、倒壊する危険性が出てきます。

これらのリスクがあると、たとえ外観がきれいに見えても、建物の評価は大きく下がってしまいます。

資産価値が下がる理由と下落幅の目安

シロアリ被害が発覚すると、不動産の市場価値はどうしても下がってしまいます。

理由はとてもシンプルです。

買い手にとって「安全に長く住めるかどうか」は家選びの大前提だからです。

たとえシロアリを駆除しても、「過去に被害があった家」という事実は簡単には消えません。

修繕歴があるかどうかを重視する買い手も多く、心理的なマイナスイメージが価格に反映されるのです。

では、実際にどれくらい資産価値が下がるのでしょうか。

一般的には、シロアリ被害によって10%から30%程度の価格下落が起こるといわれています。

たとえば、3,000万円で売り出したい家が、シロアリ被害の影響で2,100万円〜2,700万円になってしまうことも十分あり得るのです。

この数字を見ると、やはりシロアリ被害を甘く見てはいけないと感じるのではないでしょうか。

だからこそ、被害を早期に発見して対策することがとても重要になります。

【中古住宅編】シロアリ被害と瑕疵担保責任とは?

シロアリ駆除

中古住宅を売買する際に気をつけたいのが「瑕疵担保責任(現在は契約不適合責任と呼ばれています)」です。

特にシロアリ被害は、目に見えにくい場所で進行するため、後からトラブルになりやすい項目の一つです。

ここでは、中古住宅の売買におけるシロアリ被害と瑕疵担保責任の関係について、わかりやすくまとめました。

売主と買主の責任範囲を整理しよう

まず、売主は物件を売却する際に、「家に重大な欠陥があるかどうか」を正直に伝える義務があります。

これを「告知義務」といいます。

シロアリ被害が確認されている場合、それを隠して売却してしまうと、後になって買主から契約解除や損害賠償を求められるリスクが出てきます。

一方、買主側も契約前にしっかりと物件をチェックする必要がありますが、シロアリ被害のように簡単には気づけない瑕疵については、売主に責任が問われるケースが多いです。

特に、中古住宅では、過去にシロアリ被害があったかどうか、また現在被害が進行しているかを事前に確認し、売買契約書に記載しておくことがトラブル防止に役立ちます。

なお、売主が個人の場合、瑕疵担保責任(契約不適合責任)の期間を「引き渡しから3カ月以内」などと定めることが多くあります。

この期間を過ぎてしまうと、売主に責任を追及できない場合があるので、注意が必要です。

実際にあったシロアリに関する判例と注意点

過去の裁判例でも、シロアリ被害をめぐるトラブルはたびたび問題になっています。

たとえば、売主がシロアリの被害を知りながらそれを買主に伝えなかったケースでは、裁判所は売主に損害賠償の支払いを命じました。

このように、シロアリ被害は「重大な瑕疵」と認定されることが多く、売主にとっては非常にリスクの高い問題です。

また、瑕疵の程度によっては、単なる修繕費用だけでなく、売買代金の一部返還や契約そのものの解除にまで発展することもあります。

売主としては、少しでもシロアリの兆候を把握しているなら、必ず事前に申告すること。

買主としても、購入前にシロアリ専門業者による点検を依頼するなど、自衛策を講じることが重要です。

中古住宅の取引は、見た目だけで判断できないリスクが潜んでいます。

だからこそ、お互いが正直に情報を開示し合うことが、結果的にはトラブルを防ぎ、スムーズな売買につながるのです。

シロアリがいる家の特徴と見分け方【購入時チェックリスト】

シロアリ リフォーム

中古住宅を購入するときに心配になるのが、目に見えないシロアリの存在です。

シロアリがいる家は、放置すると資産価値を大きく下げてしまうリスクがあります。

ここでは、シロアリがいる家の特徴や見分け方、そして購入前にできる自己チェックリストをご紹介します。

シロアリがいる家に現れるサインとは?

シロアリの被害は、外からではなかなか気づきにくいものです。

ですが、いくつかのサインを見逃さなければ、早めに異変に気づくことができます。

まず注目したいのは、フンです。

シロアリの種類によって違いはありますが、床や壁際に細かい砂粒のようなものや粉状のものが落ちていたら要注意です。

これはシロアリの排泄物であり、建物内部で活動しているサインになります。

次に、蟻道(ぎどう)と呼ばれるものをチェックしましょう。

蟻道は、シロアリが移動するために作る土のトンネルのようなものです。

基礎の部分や壁の隙間、玄関周りなどに土が盛り上がったような筋が見られたら、シロアリがいる可能性が高いです。

また、床のふかふか感にも注意が必要です。

歩いたときに床が不自然に沈む感触があったり、フローリングがペコペコする場合は、内部の木材がシロアリに食われているかもしれません。

さらに、空洞音も大きなヒントになります。

壁や柱を軽く叩いたとき、コンコンと乾いた空洞音がするなら、内部がスカスカになっている可能性があります。

通常、しっかり詰まった木材は鈍い音がするため、明らかに違う音がしたら疑ってみましょう。

購入前にチェックしたい自己診断リスト

実際に中古住宅を見学する際には、次のポイントを意識して確認すると良いでしょう。

【シロアリチェックリスト】

  • 床や壁際に、細かい粉や砂粒のようなものが落ちていないか

  • 家の基礎部分や外壁沿いに、土の筋やトンネルのようなもの(蟻道)がないか

  • 床を歩いたときに、沈み込むような感覚がないか

  • 壁や柱を叩いて、空洞音がしないか

  • 窓枠やドア枠が歪んでいたり、建て付けが悪くなっていないか

  • 水回り(キッチン・洗面所・浴室周り)の床下に湿気やカビがないか

このチェックリストを使えば、ある程度シロアリの兆候を見抜くことが可能です。

もちろん、完璧な判断は難しいため、少しでも不安がある場合は、専門業者によるシロアリ点検を依頼することをおすすめします。

中古住宅の購入は、大きな買い物です。

後悔しないためにも、事前のチェックと慎重な確認を怠らないようにしましょう。

シロアリ被害をリフォームで直せる?費用感も紹介

シロアリ駆除 料金

シロアリによる被害が見つかった場合、家をそのままにしておくわけにはいきません。

ですが、「リフォームで元通りに直せるのか?」「費用はどれくらいかかるのか?」と不安になりますよね。

ここでは、被害の程度によってどんなリフォーム方法があるのか、そして気になる費用の目安についてわかりやすくご紹介します。

被害が小さい場合と大きい場合のリフォーム方法

まず、被害が比較的小さいケースでは、ピンポイントでの修繕が可能です。

たとえば、玄関周りや床下の一部だけに被害がある場合には、部分的な木材交換や補強工事で済むことが多いです。

このような小規模な修繕なら、比較的短期間で作業が完了し、費用も抑えられます。

一方で、シロアリ被害が家全体に広がっている場合は、かなり大掛かりなリフォームが必要になることもあります。

土台や柱そのものが弱くなっていると、家の構造そのものを支える力が失われてしまうため、大規模な補強工事や場合によってはリノベーションレベルの工事が必要になることも考えられます。

特に耐震性に関わる部分がダメージを受けているときは、安全のためにもしっかりとした工事が求められます。

また、リフォームとあわせて、必ずシロアリ駆除も同時に行うことが重要です。

駆除を後回しにすると、せっかく直しても再び被害が広がる危険があるため、注意しましょう。

リフォームと駆除にかかる費用目安

では、実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

目安として、以下のように考えておくとよいでしょう。

【シロアリ駆除の費用】

  • 一般的な駆除費用は、1㎡あたり約1,000円~2,000円が相場です。

  • たとえば床下40㎡の住宅であれば、駆除費用は約4万円~8万円程度になります。

【小規模な修繕費用】

  • 被害箇所が部分的な場合、5万円〜30万円程度で済むことが多いです。

  • 例えば床下の一部補修や、玄関周りの木材交換などがこれに当たります。

【大規模な修繕・リフォーム費用】

  • 土台や柱を大規模に直す場合は、100万円を超えることもあります。

  • さらに、耐震補強を加える場合には200万円〜300万円以上かかるケースもあります。

被害の範囲によって金額に大きな差が出るため、まずは信頼できる業者に現地調査を依頼して、しっかりと見積もりを取ることが大切です。

シロアリ被害を甘く見ると、修繕費用がどんどん膨らんでしまうリスクもあります。

気づいたらすぐに対策することが、余計な出費を防ぎ、家の資産価値を守る一番の近道です。

シロアリ被害がある家を売却するには?【成功パターン別】

シロアリ駆除 料金

「シロアリにやられてしまった家でも、なんとか売れないかな…」

そんなふうに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

シロアリ被害があっても、売却できる方法はあります。

ここでは、実際に使われている売却パターンと、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく紹介します。

駆除してから売却する方法

まずは、シロアリをきちんと駆除してから売る方法です。

専門業者に駆除を依頼し、その後修繕できる部分は直してから売り出します。

この場合、物件の価値をできるだけ高く保ちながら売却することが可能です。

【メリット】

  • 資産価値の下落を最小限にできる

  • 買主からの信頼を得やすい

  • 売却後のトラブルリスクが減る

【デメリット】

  • 駆除費用や修繕費用がかかる

  • 費用負担に見合うだけの価格で売れる保証はない

もし被害が軽微なうちに駆除できるなら、この方法がおすすめです。

売却活動の際には、駆除証明書を用意しておくと、買主にも安心してもらえます。

古家付き土地として売却する方法

シロアリの被害が大きく、修繕に多額の費用がかかる場合は、建物をそのままにして「古家付き土地」として売る方法もあります。

土地としての価値をアピールする形になるため、建物の瑕疵について問われにくくなります。

【メリット】

  • 修繕費用が不要

  • 契約不適合責任を回避できるケースが多い

【デメリット】

  • 買主が限られるため、売却に時間がかかることもある

  • 建物付きよりも価格が低くなる傾向がある

告知義務は変わらずあるため、シロアリ被害があることは正直に伝える必要があります。

更地にして売却する方法

さらに被害が深刻で建物の使用が難しい場合は、解体して更地にしてしまう選択肢もあります。

土地だけの販売になるため、買い手の幅が広がる可能性が高まります。

【メリット】

  • 売却しやすくなる

  • 新築を検討している層にアピールできる

【デメリット】

  • 解体費用が発生する(一般的には100万円以上)

  • 固定資産税の優遇措置がなくなる場合がある

解体前に、売却後のコストや利益をしっかり試算することが重要です。

特に、固定資産税がどれくらい上がるかは必ず確認しておきましょう。

買取業者に売却する方法

とにかく早く、手間なく売りたい場合には、不動産買取業者に売却するという手もあります。

市場価格よりは安くなりますが、スムーズに取引ができるメリットがあります。

【メリット】

  • 修繕・駆除なしで即売却できる

  • 仲介手数料がかからない

  • 契約不適合責任が免除されることが多い

【デメリット】

  • 買取価格が相場の6〜8割程度に下がる

売却にかかる時間を大幅に短縮できるため、急ぎの場合や精神的な負担を減らしたい人には非常に向いている方法です。

シロアリ対策をして家の資産価値を守ろう

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家を長く守るためには、シロアリ対策を怠らないことがとても大切です。

特に、シロアリは気づかないうちに被害を広げ、家の資産価値を大きく下げてしまう厄介な存在です。

ここでは、シロアリ被害を防ぐための具体的な対策と、その費用感について紹介していきます。

防蟻処理と定期点検がカギ

シロアリ対策の基本は、「防蟻処理」と「定期点検」の二本柱です。

防蟻処理とは、シロアリが侵入しないように家の周囲や床下に薬剤を散布する工事のことです。

新築時に施工されることが多いですが、その効果は永久ではありません。

一般的に薬剤の効果は5年ほどで薄れてくるため、定期的な再施工が必要になります。

また、5年を目安に定期点検を受けることも重要です。

プロの点検では、床下の湿気や蟻道の有無、木材の状態など細かいところまでチェックしてもらえます。

早期発見ができれば、大規模な修繕工事を避けることにもつながるので、結果的に費用を抑えることができます。

家を大切な資産として維持するためには、シロアリ対策を「一度きり」ではなく「定期的なメンテナンス」として考えることが大切です。

シロアリ対策にかかる費用の目安

それでは、防蟻処理にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

一般的な一戸建て(床面積30〜40坪程度)の場合、防蟻処理の相場はおおよそ10万円〜20万円程度です。

これには、薬剤散布だけでなく、床下点検や作業報告も含まれているケースが多いです。

もしも点検だけを依頼する場合は、無料で対応してくれる業者もありますが、詳しい報告書を作成してもらう場合は数千円〜数万円程度かかることもあります。

防蟻処理の費用を高いと感じるかもしれませんが、万一シロアリ被害にあって修繕工事が必要になった場合は、数十万〜数百万円単位の出費になることもあります。

そう考えると、予防にかかる費用は「資産価値を守るための小さな投資」と言えるでしょう。

家を守るために、今できることを一歩ずつ積み重ねていくことが、将来の大きな安心につながります。

まとめ:シロアリ対策は家の資産を守る第一歩

シロアリによる被害は、家の見た目だけでなく、資産価値にも大きな影響を与える深刻な問題です。

耐震性や耐久性の低下はもちろん、売却時の価格ダウンにも直結してしまいます。

今回の記事で、シロアリ対策の重要性を再認識された方も多いのではないでしょうか。

大切なのは、早期発見早期対応です。

少し床が沈む気がする」「基礎に変な土の筋がある」といった小さな違和感でも、放っておくと取り返しのつかない被害につながる可能性があります。

異変を感じたら、迷わずプロの点検を受けることをおすすめします。

 

 

最後に.
こんにちは、福岡県の害獣害虫駆除業者で株式会社あい営繕 代表の岩永と申します。 私はしろあり防除施工士・蟻害・腐朽検査士の資格があり、害獣駆除業界でかれこれ40年位います。弊社は公益社団法人日本しろあり対策協会公益社団法人日本ペストコントロール協会に籍を置き業界の技術力向上やコンプライアンスの徹底にこだわり仕事しています。もし害獣害虫駆除でお困りのことがありしたら、些細なことでも構いません。お電話頂ければ誠心誠意お答えいたします。この記事があなた様のお役に立ちましたら幸いです。

【関連記事】公益社団法人日本ペストコントロール協会とは?

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