天井裏での物音の原因はイタチでした
寒くなってくるとお電話で頂く相談の中に「天井裏でゴソゴソ音がする」「天井を動物みたいなのが走っている音がする」「夜になると音がして気になって眠れない」。
こんなご相談でお電話を頂くことが増えて来ます。
これはイタチ・テン・ハクビシン・アライグマとそうそうたる害獣たちがいるなかで、現地のお客様宅で調査をしてみるとこのところは圧倒的にイタチが多いです。
イタチ
これは昨年2014年にイタチを捕獲した時の写真です。これがイタチです。
イタチの生態を詳しく説明すると
イタチの主な被害
そもそもイタチは数十か所もあるテリトリーを転々として外で食べ物を捕獲しています。
気温が下がり始める11月頃には餌となるネズミやコウモリを探して天井裏に入ってきます。
天井裏は外敵からも身を守れる安全なのです。その後断熱材などを使って巣を作り始めます。
①イタチは天井裏をゴトゴトと走り回るので物音がする。
②イタチは自分たちの縄張りを持つ意識が強いので同じ場所でフンや尿をします。この為に糞や尿などのによる悪臭・シミ等。気温が上がってくる梅雨時期などは強烈な臭いを放ちます。
③外で捕獲した小動物を安全に食べるために屋内の天井裏などに持ち込んできます。このために食べ散らかしたそれに他の害虫を寄せる原因になります。
④巣を作るために断熱材を好むので破り散らかす。
⑤家畜やペットを食害する。
⑥生ごみを漁ったあと散らかす。
⑦イタチの体にダニやノミが付着しています。このために家屋内にダニやノミを付けて侵入してきて、人への被害となることがあります。
イタチの食べ物
食べ物は主に動物食で、ネズミ・鳥・カエル・魚・カニ・ザリガニ・昆虫・ミミズだが、植物質の木の実等も食べる。
自分より大きいニワトリやウサギ等は単独で捕食することができる。逆にイタチを捕食する天敵はワシ・タカ・フクロウ等の猛禽類とキツネである。
イタチの生態
西日本のイタチで多いのは二ホンイタチとチョウセンイタチで、建物に侵入してくるのは主にチョウセンイタチと言われています。
大きさはチョウセンイタチのオスで30センチ前後、メスが20センチ前後とオスとメスとでは体が大きく違うのが特徴です。
体重はオスが300g~600g メスが120g~180g。オスはメスの約2倍の大きさです。
繁殖期は3月~5月頃で、交尾後1ヶ月位の妊娠期間後に出産。2~4匹を出産。多い時は10匹になることもあると言われています。
3ヶ月位で成獣となりその子供達はまた、独立して生活をします。
冬眠はせずに一年中活動する。活動時間は夜だけに限らず昼間も活動することがある。
本日のイタチ駆除作業のメインは侵入口塞ぎ
イタチが侵入可能な穴を見つけて、イタチが入って来れないようにします。
イタチが侵入する例としては色々ありますが、本日のお客様のお宅では屋根がイタチの侵入口の一つでした。侵入口をふさぐ作業に使う器具は、
①ビニール被膜亀甲金具(六角形穴が開いた金網)、
②パンチングメタル(加工しやすいアルミ製の板)、
③防鼠ブラシ(強化プラスチックとステンレスの針が一緒になったブラシ)等を使用してイタチの侵入口となる場所を封鎖していきます。
防鼠ブラシとパンチングメタル
イタチ侵入口の封鎖箇所はズバリこんな場所
防鼠ブラシの取り付け前
防鼠ブラシの取り付け後はこのようになります。
パンチングメタルの取り付け例はこのようになります。
更にビニール被膜亀甲金具はこのようにして取り付けていきます。
更にこんな所もイタチの侵入口となることがありますので、今回はビニール被膜亀甲金具の使用例でご説明します。
正面から見るとこのように取り付けています。
イタチ駆除の仕上げは除菌・消臭
消毒はこのように行います。
除菌・消臭剤散布直後の天井裏の様子
わが社で使用している除菌・消臭剤は、酸性リン酸エステル化合物という消臭成分が、匂いの原因となる、以下のような
●硫黄化合物(玉ねぎや卵の腐ったような匂い)
●窒素化合物(尿や腐った魚のような匂い)
●低級脂肪酸(むれた靴下や大衆の匂い)
●アルデヒド類(甘酸っぱい焦げた匂い・青臭い匂い)
これらの成分を分解消臭するものです。
こうして作業は完了です。これでイタチ達は建物に侵入してくることができません。お客様は夜中に屋根裏を何かが走り回っているというご心配からも解放されて安心して頂ける筈です。
更には彼ら(イタチ)が住み家にしようとしていた天井裏には、除菌・消臭剤をミスト(小さい霧)状にして空間を上記写真の様に噴霧しますので匂いも消してしまいます。
本日の作業時間は3名で約1日でした。