コウモリが屋根裏や軒下に住み着いてしまい、「コウモリ駆除自分でできないか?」と悩んでいる方は多いでしょう。
軽度の被害であれば、ハッカ油や超音波撃退機を使って追い出すことも可能です。しかし、侵入口が複数ある場合や何度も戻ってくる場合は、専門業者に依頼するのが最適です。
この記事では、コウモリ駆除を自分で行う方法と、プロに頼むべきケースの違いについて詳しく解説します。
記事のポイント
● コウモリ駆除自分でできるケースと方法。
● コウモリが侵入する原因と予防策。
● 業者に依頼するメリットと理由。
● コウモリ駆除の適切な手順と注意点。
コウモリ駆除を自分でやる前に!違法リスクと健康被害とは?
コウモリが自宅の屋根裏や軒下に住み着いてしまうと、フンや悪臭、さらには感染症のリスクまで伴います。
「早く追い出したい」と思うかもしれませんが、実はコウモリを勝手に捕まえたり、駆除したりすることは法律で禁止されています。
また、コウモリのフンや体には病原菌が潜んでおり、誤った方法で駆除しようとすると健康被害につながることもあります。
ここでは、コウモリ駆除を自分でやる前に知っておくべき法律の規制や健康リスクについて解説します。
鳥獣保護法による規制
コウモリは「害獣」というイメージを持たれがちですが、日本の法律ではむやみに駆除することができません。
コウモリの多くは絶滅危惧種に指定されており、「鳥獣保護管理法(通称:鳥獣保護法)」 によって守られています。
コウモリ駆除の法律違反とは?
鳥獣保護法では、コウモリを捕獲したり、傷つけたりすることが禁止されています。
これに違反すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。そのため、駆除を考える際は、あくまで「追い出す」ことが基本になります。
たとえば、以下のような行為は違法となる可能性があります。
- コウモリを網や捕獲器で捕まえて移動させる
- 毒や殺虫剤を使って駆除する
- 物理的に叩いたりして傷つける
「放置しておけば自然にいなくなるのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、それも危険です。
コウモリは帰巣本能が強く、巣を一度作ると毎年戻ってくる習性があります。そのため、適切な方法で追い出し、再侵入を防ぐ対策をすることが大切です。
コウモリが媒介する危険な病原菌
コウモリはさまざまな病原菌を持っている可能性があり、感染症のリスクが高い動物です。特に、コウモリのフンや体に触れることで健康被害を引き起こすことがあります。
代表的な感染症
-
リッサウイルス感染症(狂犬病類似ウイルス)
- コウモリに噛まれたり、引っかかれたりすることで感染する可能性があります。
- 潜伏期間は1~3か月ほどで、発症すると発熱や錯乱、神経症状が現れます。
- 日本では報告例は少ないものの、海外では死亡例もあります。
-
ヒストプラスマ症
- コウモリのフンに生息するカビが原因で発症する肺の感染症。
- 空気中に舞ったフンの粉塵を吸い込むことで感染し、風邪のような症状や重症化すると肺炎を引き起こします。
-
ニパウイルス感染症
- コウモリを宿主とするウイルスで、発熱や頭痛、意識障害を引き起こす。
- 人から人への感染も確認されており、致死率が高い。
フンやダニによる健康被害
コウモリのフンは非常に乾燥しており、放置すると粉々になって空気中に舞います。
その粉塵を吸い込むことで、アレルギー症状や肺の病気を発症する可能性があります。また、フンにはダニやノミなどの寄生虫が潜んでおり、刺されることで皮膚炎を引き起こすこともあります。
特に屋根裏や壁の隙間にコウモリが住み着いている場合、フンが蓄積されて大量のダニが発生しやすくなります。これらは人間の寝具や衣類にも広がり、家全体がダニ被害に悩まされるケースもあります。
駆除の際に気を付けるべきポイント
コウモリを追い出す作業を行う際には、自分の健康を守るための適切な装備と対策が必要です。
誤った方法で作業を行うと、病原菌を吸い込んでしまったり、ダニやノミに刺されたりする可能性があります。
駆除時の必須アイテム
- 防塵マスク(N95規格のものが理想)
- ゴム手袋(フンやダニから手を守るため)
- 防護メガネ(フンの粉塵が目に入るのを防ぐ)
- 消毒スプレー(アルコール濃度72%以上のものが推奨)
- 長袖・長ズボンの作業服(肌の露出を防ぐ)
これらのアイテムを装備した上で、フンを取り除く際は濡れた雑巾や掃除機を使い、粉塵を吸い込まないように注意しましょう。
ポイント
コウモリの駆除を自分で行う際は、法律の規制や健康リスクをしっかりと理解しておくことが大切です。
コウモリを捕まえたり、傷つけたりするのは法律違反になる可能性があるため、「追い出す」方法を選ぶ必要があります。
また、コウモリが媒介する感染症やフンによる健康被害にも注意が必要です。防塵マスクや手袋などの適切な装備を整え、安全に作業を行いましょう。
しかし、コウモリの被害が広がっている場合や、駆除に不安がある場合は、専門の業者に依頼するのも一つの選択肢です。
適切な方法でコウモリを追い出し、再侵入を防ぐために、まずは慎重に対策を考えましょう。
コウモリ駆除は市役所で対応してくれる?頼れる機関を確認
コウモリが家に住み着いてしまった場合、市役所に相談すれば駆除してもらえるのでは?と考える人もいるかもしれません。
しかし、実際には市役所が直接コウモリを駆除することはほとんどありません。
では、どのような対応をしてもらえるのでしょうか?
また、他に頼れる機関はあるのでしょうか?ここでは、市役所の対応と他に相談できる機関について詳しく解説します。
市役所の対応は「相談のみ」が基本
市役所は、コウモリの被害についての相談を受け付けていることが多いですが、実際に駆除を行うことはほとんどありません。
コウモリは鳥獣保護法によって守られているため、市役所も駆除に直接関与できないのです。
ただし、市役所によっては以下のようなサポートを受けられることがあります。
- コウモリ駆除の方法についてのアドバイスをもらえる
- 忌避剤の使用方法や侵入経路の塞ぎ方を教えてもらえる
- 害獣駆除の専門業者を紹介してもらえる
一部の自治体では、害獣駆除に関する補助金制度を設けている場合もあります。
しかし、コウモリは農作物に被害を与える動物ではないため、イノシシやシカなどと違い、補助金の対象外になることがほとんどです。
そのため、市役所に相談しても「専門業者に依頼してください」と案内されることが多いのが現状です。
他に相談できる機関
市役所で十分な対応が受けられない場合、他の機関に相談することも検討しましょう。以下のような機関が、それぞれの立場からコウモリ駆除に関するアドバイスを提供しています。
保健所:健康被害の相談
コウモリのフンやダニによる健康被害が心配な場合は、保健所に相談するとよいでしょう。
特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では、感染症のリスクがあるため、専門的なアドバイスをもらうことができます。
例えば、コウモリのフンに含まれるカビが原因で発生する「ヒストプラスマ症」などの病気について、具体的な注意点や対策を教えてもらえることがあります。
環境省や自治体の害獣対策窓口
環境省では、野生動物の保護や管理に関する情報を提供しています。
地域ごとに害獣対策の窓口が設けられていることもあるので、コウモリの被害が深刻な場合は確認してみるとよいでしょう。
また、一部の自治体では「害獣駆除専門業者リスト」を公開していることがあります。どの業者が信頼できるのか分からない場合は、こうしたリストを活用すると安心です。
ポイント
コウモリ駆除について市役所に相談しても、実際の駆除を行ってもらえることはほとんどありません。基本的には、忌避剤の使用方法や業者の紹介など、アドバイスを受けることが中心となります。
もし健康被害が心配なら保健所に相談し、害獣駆除の専門業者を探すなら環境省や自治体の窓口を活用するとよいでしょう。
コウモリは法律で保護されているため、適切な方法で対策を行い、安全に駆除を進めることが大切です。
【完全ガイド】自分でできるコウモリ撃退法とおすすめグッズ
家の屋根裏や軒下にコウモリが住み着いてしまうと、フンの被害や悪臭が気になりますよね。
「自分でなんとか駆除できないか?」と考える方も多いでしょう。ただし、コウモリは法律で保護されているため、捕獲や殺傷はできません。
できるのは、コウモリを追い出して戻ってこないようにすることです。
この記事では、自分でできるコウモリ撃退法とおすすめの対策グッズを詳しく解説します。
コウモリを撃退する3つの方法
コウモリを家から追い出すには、以下の3つの方法が効果的です。
忌避剤(ハッカ油・ワサビスプレー)を活用
コウモリは嗅覚が鋭く、特定のニオイを嫌がります。その特性を利用して、コウモリが嫌がる成分を含んだ忌避剤(きひざい)を使用するのが有効です。
・ハッカ油スプレー
- コウモリはハッカの強い香りを嫌います。
- ドラッグストアなどで販売されているハッカ油を水で薄めてスプレーすると、手軽に対策できます。
- 換気口や軒下、屋根の隙間などコウモリがいる場所に散布しましょう。
・ワサビスプレー
- ワサビに含まれる成分が刺激となり、コウモリを寄せ付けなくします。
- 市販のワサビスプレーを使用すると手軽に対策できます。
スプレータイプの忌避剤は即効性がありますが、効果は一時的なものなので、定期的に散布することが大切です。
超音波撃退機を設置
コウモリは超音波を使って周囲の状況を把握しているため、人工的な超音波を発生させることで混乱し、住みつきにくくなります。
市販されている超音波撃退機を設置することで、コウモリを自然に追い出すことができます。
【超音波撃退機の選び方】
- 周波数がランダムに変化するタイプを選ぶ(コウモリが慣れにくい)
- 電池式・ソーラー充電式など、設置場所に応じて選ぶ
- 屋外・屋内どちらでも使える防水タイプが便利
超音波撃退機は、Amazonやホームセンターで購入可能です。コウモリだけでなく、ネズミや害虫の対策にもなるので、一石二鳥のアイテムといえます。
夕方にコウモリが外出したタイミングで侵入口を塞ぐ
コウモリは夜行性のため、夕方になるとエサを探しに飛び立ちます。このタイミングを狙って侵入口を塞ぐと、コウモリが戻れなくなり、再び住みつくことを防ぐことができます。
【侵入口を塞ぐ手順】
- 夕方~夜の時間帯にコウモリが出て行くのを確認
- 侵入口(換気口・軒下・壁の隙間など)を特定
- 金網やコーキング材を使って穴を塞ぐ
- 通気が必要な場所にはメッシュ状のカバーを取り付ける
コウモリは小さな隙間からも侵入できるため、人差し指が入らないほどの細かい目の金網を使用するのが効果的です。
必要な道具一覧
コウモリを追い出す際は、感染症やフンの影響を防ぐために、以下の道具を準備しましょう。
道具名 | 用途 |
---|---|
防塵マスク | フンの粉塵を吸い込まないため |
手袋 | ダニやノミから手を守る |
ゴミ袋 | フンを掃除して捨てる |
消毒液 | フンがあった場所を消毒する |
脚立 | 高い場所に設置する際に必要 |
金網・コーキング剤 | 侵入口を塞ぐため |
フンの掃除をする際は、乾燥したフンが粉塵になって空気中に舞いやすいので、必ず水で湿らせてから作業を行いましょう。
100均 vs 市販品の忌避剤比較
コウモリ対策のための忌避剤は、100均の商品と市販の専用忌避剤のどちらが効果的なのでしょうか?それぞれの特徴を比較してみましょう。
項目 | 100均グッズ | 市販品 |
---|---|---|
価格 | 安い(110円) | 500~3000円程度 |
効果の持続時間 | 短期間(数日) | 長期間(数週間~1か月) |
成分 | ハッカや唐辛子成分 | 専用の化学成分配合 |
使い勝手 | 手軽に試せる | 専用設計で効果が高い |
100均の商品でもある程度の撃退効果は期待できますが、持続性を考えると、市販の専用忌避剤のほうが効果的です。
まずは100均の商品で試し、効果が薄ければ市販品を購入するのがおすすめです。
考察
コウモリを自分で撃退する方法として、忌避剤の使用、超音波撃退機の設置、そして侵入口を塞ぐ方法の3つが有効です。
特に、ハッカ油スプレーやワサビスプレーは手軽に使え、コウモリの追い出しに役立ちます。
また、コウモリは夜行性のため、夕方に外へ出たタイミングで侵入口を塞ぐことが最も効果的です。事前に必要な道具を揃え、安全に作業を行いましょう。
100均のグッズを活用するのも一つの方法ですが、持続性を考えると、市販の専用忌避剤や超音波撃退機のほうが効果的です。
コウモリをしっかり撃退して、快適な住環境を取り戻しましょう。
コウモリ対策100均グッズ vs プロ仕様!どっちが効果的?
コウモリが家の軒下や屋根裏に住み着いてしまったとき、「できるだけお金をかけずに対策したい」と考える人は多いでしょう。
ホームセンターやネットで売られている専用のコウモリ撃退グッズは効果が期待できる一方、コストがかかるのも事実です。
そこで気になるのが、100均で買えるアイテムでどこまでコウモリ対策ができるのかという点です。ここでは、100均で手に入るコウモリ対策グッズと、プロ仕様の対策との違いについて解説します。
100均で買えるコウモリ対策グッズ
100均には、コウモリ専用の商品は少ないものの、コウモリを寄せ付けないために活用できるアイテムがいくつかあります。
ネズミ用忌避剤(ハッカ成分入り)
コウモリはハッカの強い香りを嫌います。100均にはネズミや害虫対策用のハッカ成分を含んだ忌避剤が売られていることがあり、これをコウモリ対策として活用できます。
- 固形タイプやスプレータイプがある
- 換気口や屋根裏、エアコンの配管周辺に設置すると効果的
- 一時的にコウモリが寄り付かなくなるが、ニオイが薄れると効果がなくなる
市販のコウモリ専用忌避剤と比べると効果の持続時間が短いため、定期的に交換する必要があります。
CD/DVD(超音波を乱す効果)
昔から、カラスや鳥を撃退するためにCDを吊るす方法がありますが、コウモリにもある程度の効果が期待できます。
- コウモリは超音波を使って周囲の状況を把握している
- CDやDVDを吊るすことで、超音波が乱れてコウモリが近づきにくくなる
- 風で揺れることで光が反射し、コウモリが警戒する
ただし、コウモリがこの環境に慣れてしまうと効果が薄れるため、他の対策と組み合わせるのがよいでしょう。
強力磁石(超音波の妨害)
コウモリは磁場の影響を受けるため、強力な磁石を設置するとコウモリが寄り付きにくくなると言われています。
100均でも強力なネオジム磁石などが手に入るため、これを使ってコウモリの侵入を防ぐことができます。
- 屋根裏や換気口付近に設置すると効果的
- 他の対策と組み合わせることでより高い効果が期待できる
しかし、磁石の設置場所によってはあまり影響がない場合もあるため、コウモリの侵入経路をしっかり特定することが大切です。
プロ仕様の対策との違い
100均グッズは手軽に試せるのが魅力ですが、長期間にわたってコウモリを防ぐには、やはりプロ仕様の専用グッズが効果的です。
短期間なら100均グッズでも効果アリ
100均の忌避剤やCDなどは、コウモリが一時的に寄り付かなくなる効果があります。
「最近コウモリが飛んでいるのを見かけた」「とりあえず試してみたい」という場合には、まず100均グッズで様子を見るのもよいでしょう。
ただし、効果が持続しないことが多く、定期的に交換や設置場所を変更する必要があるため、根本的な解決にはつながりにくいのが難点です。
長期間の効果を期待するなら、プロ仕様の忌避剤や超音波機器が有効
本格的にコウモリ対策をしたい場合は、市販の専用忌避剤や超音波撃退機を導入するのがベストです。
- コウモリ専用の高濃度ハッカ油忌避剤は、100均のものよりも長期間効果が持続
- 超音波撃退機は、ランダムに周波数を変えるタイプならコウモリが慣れにくい
- 侵入口を塞ぐ専用ネットは、コウモリが侵入できないようにする確実な対策
プロ仕様の対策グッズは初期費用がかかるものの、一度しっかり対策すればコウモリ被害を長期間防ぐことができるため、コストパフォーマンスが高いといえます。
ポイント
100均で買えるコウモリ対策グッズは、手軽に試せる点がメリットです。
ハッカ油の忌避剤やCD、磁石を活用することで、一時的にコウモリの侵入を防ぐことはできます。ただし、効果が短期間で薄れてしまうため、頻繁に交換やメンテナンスが必要になります。
一方、長期間の対策を考えるなら、プロ仕様の忌避剤や超音波撃退機を使うほうが効果的です。どちらを選ぶかは、「手軽に試したいのか、しっかり撃退したいのか」によって決めるのがよいでしょう。
まずは100均グッズで試してみて、効果が足りないと感じたら、専用グッズを検討するのが賢い対策方法です。
軒下・換気口・屋根裏に侵入するコウモリの予防策
コウモリが住み着くと、フンや悪臭、健康被害のリスクが発生します。
駆除するのはもちろん大切ですが、一度追い出したとしても再び戻ってこないようにする「予防策」が最も重要です。
コウモリは狭い隙間からでも簡単に侵入するため、しっかりと対策をしないと、何度も被害に悩まされることになります。
ここでは、コウモリが好む侵入経路と、確実に侵入を防ぐための具体的な方法を紹介します。
コウモリが好む侵入経路とは?
コウモリは体が小さく、1~2cm程度の隙間があれば簡単に入り込むことができます。
屋根の隙間や換気口はもちろん、意外な場所からも侵入するため、どこに注意すべきかを知っておくことが大切です。
軒下・換気口・エアコン室外機の隙間から侵入する
コウモリが特に好んで住み着くのは、暗くて風が通りにくく、外敵から身を守れる場所です。具体的には、以下のような場所が主な侵入経路になります。
- 軒下の隙間
軒下は日中でも暗く、雨風もしのげるため、コウモリが好む場所です。わずかな隙間があれば、簡単に巣を作ってしまいます。 - 換気口や通気口
家の壁に設置されている換気口や通気口は、コウモリにとって格好の住処です。フィルターがついていない場合や、隙間がある場合は注意が必要です。 - エアコンの配管・室外機周辺
エアコンの室外機のホースや配管の隙間も、コウモリの侵入経路になることがあります。特に古い住宅では、ホースカバーが劣化して穴が開いているケースが多いです。
1~2cmの隙間でも入り込むため、徹底的に塞ぐ必要がある
コウモリは体を縮めることで、ほんのわずかな隙間からでも侵入できます。
そのため、「これくらいの隙間なら大丈夫」と思って放置すると、知らないうちに住み着いてしまうことがあります。
目視で確認できる隙間だけでなく、見落としやすい場所もしっかりチェックし、できるだけ小さな隙間まで塞ぐことが重要です。
侵入を防ぐための具体的な対策
コウモリの侵入を防ぐには、「物理的に塞ぐ方法」と「コウモリが嫌がる環境を作る方法」を組み合わせるのが効果的です。
通気口や換気口に目の細かい金網を設置
コウモリが侵入しやすい換気口や通気口には、目の細かい金網を設置しましょう。
- 市販の金網をカットして設置する
人差し指が入らないほどの細かい目の金網を選び、換気口や通気口のサイズに合わせてカットします。 - 専用の防虫ネットを使う
ホームセンターなどで販売されている防虫ネットを使用するのも効果的です。防虫ネットは通気性を保ちつつ、コウモリや害虫の侵入を防ぐことができます。 - 固定はコーキング剤や結束バンドを使用
金網やネットをしっかり固定するために、コーキング剤や結束バンドを使用すると、より確実に侵入を防げます。
隙間をコーキング剤で完全に封鎖
コウモリはほんのわずかな隙間からでも侵入するため、小さな穴やひび割れも見逃さないようにしましょう。
- コーキング剤を使って隙間を塞ぐ
屋根の隙間や壁のひび割れなど、コウモリが侵入しそうな場所には、コーキング剤を使ってしっかり封鎖します。 - 木材や発泡スチロールで補強
隙間が大きい場合は、木材や発泡スチロールを詰めたうえで、コーキング剤で固定すると効果的です。
一度しっかり塞いでおけば、長期間にわたってコウモリの侵入を防ぐことができます。
コウモリが嫌がるハッカ油スプレーを定期的に散布
コウモリはハッカの香りを嫌うため、ハッカ油スプレーを活用するのも有効です。
- ハッカ油スプレーの作り方
ドラッグストアなどで購入できるハッカ油を水で薄めて、スプレーボトルに入れます。 - 散布する場所
換気口、屋根裏、軒下、エアコンの配管周辺など、コウモリが侵入しそうな場所に定期的に吹きかけます。
ただし、ハッカ油の効果は一時的なものなので、雨が降った後などは再度スプレーをする必要があります。
ポイント
コウモリはわずかな隙間からでも侵入し、一度住み着くと何度も戻ってきてしまいます。そのため、物理的な対策をしっかりと行い、侵入口を塞ぐことが最も効果的な予防策になります。
- 換気口や通気口には細かい金網を設置する
- 小さな隙間でもコーキング剤で確実に封鎖する
- ハッカ油スプレーを活用して、コウモリが嫌がる環境を作る
これらの対策を組み合わせることで、コウモリの侵入を防ぎ、快適な住環境を守ることができます。もし自分での対策が難しい場合は、専門の害獣駆除業者に相談するのも一つの方法です。
コウモリ駆除費用を節約!火災保険が使えるケースとは?
コウモリが屋根裏や壁の隙間に住み着いてしまうと、フンや尿による汚れや悪臭が発生し、放置すると建物の劣化につながることもあります。
しかし、コウモリ駆除には業者に依頼すると数万円から数十万円かかることがあり、費用の負担が気になる方も多いでしょう。
そんなときに気になるのが、「火災保険を使って費用を補償してもらえないか?」という点です。
実は、駆除費用自体は対象外ですが、住宅の損傷に対する修繕費が保険でカバーされるケースがあります。
ここでは、火災保険が適用される条件と、申請する際のポイントを詳しく解説します。
火災保険が適用される可能性
火災保険と聞くと、火事や台風などの自然災害に備えるものというイメージがありますが、契約内容によっては「害獣被害」にも適用されることがあります。
ただし、すべてのケースで補償されるわけではなく、主に建物の損傷に関する修繕費が対象になります。
天井や壁にコウモリのフンが蓄積し、住宅が損傷した場合
コウモリが長期間住み着くと、フンや尿が蓄積し、天井や壁にシミができたり、腐食が進んだりすることがあります。こうした住宅の損傷に対して、火災保険が適用される可能性があります。
【保険が適用される可能性のあるケース】
- コウモリのフンや尿による 天井や壁のシミ・カビの発生
- フンの重みで 天井が抜け落ちる、腐食が進む
- 害獣の侵入による 断熱材や建材の損傷
逆に、コウモリの駆除費用そのものは保険適用外になることがほとんどです。あくまで「住宅の修繕が必要な場合」に限り、補償の対象となる点に注意しましょう。
事前に確認すべきポイント
火災保険を適用するには、いくつかのポイントを事前に確認しておくことが大切です。手続きをスムーズに進めるために、以下の点をチェックしましょう。
保険会社に「害獣被害」が対象かどうか問い合わせる
火災保険の契約内容は保険会社ごとに異なるため、まずは現在加入している保険の補償範囲を確認することが重要です。特に、「害獣被害」が適用されるかどうかを問い合わせてみましょう。
【問い合わせ時のポイント】
- 「コウモリのフンや尿による天井の劣化は補償対象になりますか?」
- 「害獣被害による修繕費は保険の対象に含まれていますか?」
事前に契約内容をチェックしておくと、スムーズに申請できるので、保険証書を手元に用意して確認するとよいでしょう。
事前の写真撮影と被害状況の記録が重要
火災保険の申請には、被害の証拠となる写真や記録が必要になります。
【申請時に必要な準備】
- フンや尿による被害箇所の写真を撮影する
- 天井や壁のシミ、腐食が確認できる部分を撮影
- 業者に調査してもらい、被害報告書を作成してもらう
- 修繕が必要な場合、専門業者に見てもらうとスムーズ
- 被害が発生した時期を記録する
- いつ頃からコウモリの被害が始まったのかメモしておく
こうした証拠がないと、保険会社が「本当にコウモリが原因なのか?」と判断できず、補償を受けられない場合があります。
特に、コウモリの被害は長期間にわたることが多いため、できるだけ早めに記録を残すことが大切です。
考察
コウモリの駆除費用は火災保険の対象外ですが、フンや尿による天井や壁の損傷が発生した場合は、修繕費用が補償される可能性があります。
そのため、被害が深刻な場合は、火災保険の補償範囲を確認し、適用できるかどうかをチェックしましょう。
-
保険適用の可能性があるケース
- コウモリのフンや尿で天井や壁が傷んだ場合
- 建材や断熱材が損傷した場合
-
保険会社に確認すべきポイント
- 「害獣被害」による修繕費が補償対象かどうか
- 申請時に必要な書類や手続きの詳細
-
スムーズに申請するための準備
- 事前に被害箇所の写真を撮影
- 被害状況の記録を残す
- 必要に応じて専門業者に報告書を作成してもらう
コウモリの被害は放置すると建物へのダメージが広がり、修繕費が高額になることもあります。少しでも費用を節約するために、火災保険の適用を検討し、早めの対策を進めましょう。
まとめ|コウモリ駆除はプロに頼むのが最適な理由
コウモリが家に住み着いてしまうと、フンや悪臭、健康被害のリスクが発生します。
そこで「自分で駆除できるのか?」と考える方も多いでしょう。
実際のところ、軽度の被害なら自力で撃退することも可能ですが、状況によってはプロに依頼するのが最適です。
ここでは、コウモリ駆除を自分で行う場合と、プロに頼む場合の違いについてまとめます。
「コウモリ駆除は自分でできる?」の結論
軽度の被害なら自力で撃退可能
コウモリの被害がまだ軽い場合、たとえば「最近見かけるようになった」「巣を作られていない」といった状況であれば、自分で対策することもできます。
【自力でできる対策の例】
- 100均グッズ(ハッカ油スプレーやCDなど)を活用
- 超音波撃退機を設置する
- 夕方にコウモリが外出した後、侵入口を塞ぐ
これらの方法を組み合わせることで、一時的にコウモリを追い出すことは可能です。
しかし、長期間にわたってコウモリの再侵入を防ぐのは難しいため、しっかりとした封鎖作業が必要になります。
侵入経路が複数ある場合はプロに依頼するのが最適
コウモリは1~2cmの小さな隙間からでも侵入できるため、完全に対策するには家全体の点検が必要です。
屋根裏や換気口など、複数の侵入口がある場合、自力での対策には限界があります。
特に、
- 何度追い出しても戻ってくる
- どこから侵入しているのか分からない
- 屋根裏などの高所での作業が必要
といった状況であれば、専門業者に依頼するのが確実です。
プロに頼むメリット
コウモリ駆除を専門業者に依頼することで、より安全かつ確実に対策できます。自力での駆除が難しい理由と、プロに頼むメリットを見ていきましょう。
法律を遵守した適切な駆除が可能
コウモリは「鳥獣保護法」によって守られており、むやみに捕獲したり殺傷したりすることは違法です。
業者に依頼すれば、法律に則った適切な方法で駆除してもらえるため、安心して任せられます。
徹底的な侵入経路封鎖&再発防止策
コウモリ駆除業者は、侵入経路の特定が得意です。経験豊富な専門家が家の隅々までチェックし、適切な方法で隙間を塞ぐことで、コウモリが二度と住み着かない環境を作ります。
さらに、業者によっては保証期間を設けていることもあり、「再発した場合に無料で対応」といったアフターサービスを提供しているところもあります。
高所作業の危険を避けられる
屋根裏や軒下の作業は、脚立やハシゴを使うため、転倒や落下のリスクがあります。
特に、高齢者や慣れていない方にとっては危険が伴います。専門業者に依頼すれば、安全に駆除・対策をしてもらえるため、ケガのリスクを減らせます。
総括
コウモリの駆除は、自分で対策できるケースと、プロに任せたほうが良いケースがあります。
- 軽度の被害なら100均グッズや超音波撃退機で対応可能
- 侵入経路が複数ある場合はプロに依頼するのが確実
- プロなら法律を守った駆除、侵入口封鎖、再発防止まで対応
- 高所作業のリスクを避け、安全に対策できる
コウモリの被害は放置すると拡大することが多いため、早めに対策を講じることが大切です。自分で対策できるかどうかを判断し、必要であれば専門業者に相談することをおすすめします。
最後に.
こんにちは、福岡県の害獣害虫駆除業者で株式会社あい営繕 代表の岩永と申します。 私はしろあり防除施工士・蟻害・腐朽検査士の資格があり、害獣駆除業界でかれこれ40年位います。弊社は公益社団法人日本しろあり対策協会、公益社団法人日本ペストコントロール協会に籍を置き業界の技術力向上やコンプライアンスの徹底にこだわり仕事しています。もし害獣害虫駆除でお困りのことがありしたら、些細なことでも構いません。お電話頂ければ誠心誠意お答えいたします。この記事があなた様のお役に立ちましたら幸いです。
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最後までお読みいただきましてありがとうございました。